サイクロン掃除機のパイプロックつめ折れをプラリペアで修理 アイリス SDC-141P
事の始まりは今回が初めてではありません。数ヶ月前にこのロックツメが外れましたが、片側の突起が折れ、ロックツメ(以下、破損した今回の部品をここではそのように呼びます。)を押し付けるために中に入っていた小さなコイルバネもどこかに飛んでしまいました。
このような樹脂パーツが折れや、欠けたりした時によくある接着剤ではそのうち取れてしまいますね。
ここで、強度が強い絶品の接着剤・・・とは呼ばず、造形補修剤と呼ぶ商品名「プラリペア」で接着を使います。ネットで検索すると色んな方の使い方が紹介されています。
このアイリス製の充電式サイクロンスティッククリーナーの吸引力は床や短い毛に対しては弱モードでそこそこで、大きめのゴミやマットに絡まったゴミは強モードにしないと気持ちよく吸引しません・・・。
他には、
・回転ブラシに絡まった髪の毛は両端の付け根が取り除けない。
・サイクロン式でよくある排気フィルターがすぐ詰まり吸引力が落ちる。
・ゴミタンクのいろんな部材を洗わなければならない。
・さらにこのクリーナーに関しては、ゴミタンクが外しにくく、ホコリの付いたフィルタがー勝手に外れる。
・ゴミがするっと出て行かない。(掻き出さなければならない。)
・掃除したタンクは本体にセットしにくい。
とまぁ、先に色々愚痴りましたが・・・。
延長パイプの接続をロックするツメ(押さえ)が取れてしまったのでこれを直します。
・接着できる材質
塩ビパイプの補修、アクセサリーの制作、木部やプラスチック製品のネジ山再生など、自動車部品の板金、FRPボートの修理など。
・接着できないプラスチック
ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、フッ素樹脂(PTFE)、ナイロン(PA)、エンプラ系樹脂など。
それで、話が戻りますが数ヵ月前の破損時は、割れた破片が見つかったのでこの「プラリペア」のおかけで直りました。それと、どこかへ飛んだ行ったコイルバネはちょっと弱かったですが、ボールペンに使われている細いコイルバネを長さが長かったので、短く切って代用しました。
しかし今回は前に直した部分と違う反対側が割れてしまいました。しかもその破片は見つからず・・・。
どうして割れてしまうのか、直せるか・・・と眺めていてもよくわかりません。接続したパイプが回るものでないですし、使う時はほぼ延長パイプは繋いだままで使っているので、パイプの抜き差しはほとんどしません。破損の原因の1つには、ロックツメは指で押した時にシーソーのように動くので、突起周辺の厚みが薄い、突起部の構造と強度不足なのでしょう。
さて、どうするか?こんな部品はメーカーから出てこないような気もしますし・・・。
少し思案・・・
・抜けるパイプにテープを巻いて乗り切るか?→そのうち粘着でベタベタ、見た目にも悪い。
・ロックツメの横方向に穴をあけ細いネジでも貫き通すか?→ネジが通せる余裕はないので不可。
たぶん何か替わりの突起を作らなければならない・・・。
・突起を何かプラ製の細い棒を接着するか・・・これでやってみるか・・・。
しかし、この小さな突起と同じような細い棒なんて見つからなかったので、何かのプラ製部品の凸部をカッターで削り出して突起部に使うことにしました。
①何かの部品から削り出したプラ製の突起を「プラリペア」で反対と同じ位置関係で接合します。
②プラリペアのおおまかな使い方は、注射器のような形のニードルのタンクに液体を入れて、針先にしずくが出来たら落とさないようアクリルパウダーという粉末プラの粉にそっと触れます。
そうすると液にアクリルパウダーが付きます。
これをそーっと、接合したい部分へ持って行きニードルのタンクを押すとパウダーと液が落下します。
③落としたらニードルの先でパウダーの形状を整え、5分ほどで固まります。そう書いてありますが、たくさん盛ると5分では乾いたように見えて触れるとまだ柔らかい状態なので、30分程放置しました。④固まった状態を見ると一部分に液が多かったのかパウダーが流れて、削り出した突起の根元がパウダーで完全には覆えていません。完全に覆い強度を持たせたいです。このような補強が足りない場合は、②③を繰り返すか、足りない部分にアクリルパウダーをかけて、そこに液を落としても良いと使用方法には書いてあります。
⑤完全に固まったら、削り出した突起の長さを反対の突起と同じ長さに切ります。
⑥延長パイプへのロックツメの取付は、強く押し込んではめるやり方になるので、この突起がパイプの穴にスムーズに引っ掛からず入りやすいように、削り出した突起の切断面の角を少し斜めに落とします。
⑦ロックツメをはめます。合わせて新たにしっかりしたコイルバネを購入しています。ロックツメをはめる前にバネを延長パイプの○凸部に乗せます。
⑧ロックツメの裏にも〇凸部があるので同時にこちらにもバネを当てて押し込みますが、心配なので直した方を先に穴に差し込んでから押し込みました。ちょっと強く押さないとはまらないので、押し込む時に接合した突起がまたは外れてしまうのではないかと冷や冷やしながら押し込みました。
バチンと鈍い音ではまりました・・・さすがです。この押しの強さにも耐えたプラリペア…。
➈ロックツメは程よく動かせたので、コイルバネの強さも長さも合うようです。
👉「プラリペア」の補足
ヒビ割れのような接着面積が少なくアクリルパウダーが入らない場合は、先にヒビ割れをなぞるようにヤスリやリューターで削り、パウダを充填できるスペースを作ります。強度を上げるには接着面積を増やすことがポイントで、穴埋めも穴の淵を斜めに削る取ることで強度も上がり、固まった後のサンドペーパーなどでの研磨仕上がりも良くなります。そして、その上に好きなカラーで塗装もできます。壊れた時にまずは修理をして見ようと思う人にはとても良い商品です。
・コイルバネ 1本 バネ太さ0.55mm 外径5.5mm 長さ14mm 300円(2本入)
・造形補修剤「プラリペア」 黒色(粉は、白、黒、透明、赤、青、黄色の6種類あります。)
・プラ製の細い軸のような物か、削れば出来る物
・カッター
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