防犯カメラに映り込んだノイズの原因は想定外でした

防犯カメラに流れるノイズの原因

3年ほど前に設置した防犯カメラの話です。
ある大雨の日、外の様子を面白半分でモニタを見たら、カメラ映像の全幅にわたり上下幅の広い帯のようなノイズが画面の下から連続してゆっくりと上がっているのに気が付きました。
なんだこれは・・・。どのカメラも同じです。
いつから出ていたのか、普段はスマホで見ていたためこのようなノイズに気付かなかったようです。
色々調べましたが原因がわからず諦めていた所、後日このノイズの原因を突然ある物が知らせてくれました。

昔に設置した当時の防犯カメラ記事はこちらで・・・
防犯 監視カメラ 配線が外に見えない方法で設置

 

調査この画面の下から連続してゆっくりと上がって来るノイズはカメラ全数台とも同じ状況なので、これはカメラではなく本体に問題があると思いました。

①まずノイズという点から、本体に接続しているアースの確認をします。防犯カメラ 流れるノイズの原因 SSD換装逆に悪さしているかとアース線を外してもノイズは消えませんでした。このアースは他の家電アースと同じところから取っているので、もしかしてと防犯カメラ機器だけ単独にしても良化しませんでした。

②お決まりの電源オフの再起動です。防犯カメラ 流れるノイズの原因 SSD換装・・・これも良化しませんでした。

となると、本体回路か、HDDが壊れかけてるのか?HDDは特に異常な音もしていないし、いつも通りです・・・。
でも設置して、早3年を超えました。
本体は1年前に内部掃除を行いました。その時も内部の見た目での問題は見られませんでした。
とは言え内部はHDDの発熱もあり365日高温にさらされている厳しい環境なので内部回路が怪しいです。

③本体の内部を確認
内部の様子・・・防犯カメラ 流れるノイズの原因
厳しい環境とは言ったものの、よくよく考えれば電源回路はACアダプタで12Vに降圧供給されているので、怪しいと想定した電源回路はなく・・・HDDの熱による環境下でも、電解コンデンサの膨らみも、各部品の外観にも異常はなし・・・

④残るはHDD・・・。
実はこのHDD、1,2ヵ月前に稼働して3年を過ぎそろそろHDDを交換した方がよいのかと思っていた所でした。
その時に、交換する時のための前確認としてHDDクローンができるのか試していまして、今使っているHDDサイズ1TBと同じ1TBで試して結果は◎でした。防犯カメラ 流れるノイズの原因各カメラの映像設定、カメラ名称、プライバシーマスクも過去の録画データーも全て移行しました。
 そのクローンしたHDDはもし急にHDDが壊れた場合の交換用と残して置いたのですが、今回のノイズがなくなるかと交換したのですが、やはりノイズは出ました・・・。

となると本体回路のどこかの異常しかなさそうです。
ついに寿命ですかね・・・
とりあえず、この程度のノイズなら、特段影響ないのでしばらく放置しておこうと思いながらも、夜になって再度見たら・・・防犯カメラ 流れるノイズの原因見づらいですがノイズは灰色とか白色なので夜の暗い画像に結構邪魔をしています。
結構目障りですね。
今は買い替える以外どうしようもないのでまたもや放置することにしました。

 

あれから・・・数週間後さらなるお見舞いが・・・
スマホでいつものように見ようとしたら、全カメラの映像が真っ黒で映っていないのです。
防犯カメラ 流れるノイズの原因ついに壊れた?
でも、スマホからアクセスできているし、各カメラ映像に映っているカメラ場所名称の表示が出ていて、時刻表示はカウントしていますから、機器は稼働している・・・。

そこで、またもやお決まりの本体を再起動しても映らず・・・
ついに来たか・・・。
そう思いながら、
防犯カメラの電源と、カメラ機器の電源は各1台のACアダプタ*1から供給となっています。たまたま触れたらいつも結構な熱を持っていたのに片方のACアダプタが常温になっています。

 *1(ACアダプタ : コンセントのAC(交流)電源を、DC(直流)に変換する機器)

おや?コンセントから抜けている?いや抜けてないな。
もしや、壊れている・・・?
熱くなく常温になっていたのはカメラのACアダプタの方です。
常温はおかしい。そうか、映らないのはこれのせいだ。

代わりに使えるアダプタを自分の自称「ジャンク・クローゼット」で探すとありました。全く同じ仕様の12V 2000mAのACアダプタが。しかも、プラグの極性もサイズもピッタリ同じ。防犯カメラ 流れるノイズの原因これのACアダプタでつなぐと・・・
映りました。
しかも、なんと、
先日、散々悩ませられ結果、諦めたあのノイズが消えているではないですか・・・。防犯カメラ 流れるノイズの原因あのノイズが出ていたのはこのACアダプタが壊れかけていたのが原因で、その電源ノイズだったという事です。良かった。意外なことで解決しました。
さらに良いことが・・・・
翌日の昼間になって見たら画質が前より鮮明になっています。発生していたノイズは帯の部分だけが目立って見えてたようですが、その帯状の間もノイズだらけだったということです。いつの間にか悪くなった画質に慣れてしまっていて、本来はこんなに鮮明だったとは驚きました。
電源でこんな影響を及ぼすのですね。電源の質は大事だと改めて思いました。

結果、一石二鳥でしょうか。良かったです。
突然ACアダプタが完全に壊れたことでノイズの原因がわかり、画像も導入時の鮮明な映像に戻りました。

 

で、こいつのせいで・・・と捨ててしまいかけたこのACアダプタを・・・踏みとどまり電圧を測定しました。
なぜか12V出ています。防犯カメラ 流れるノイズの原因でもカメラに接続するとまた映らなくなります。おかしいな・・・。
という事は、カメラを接続すると、見かけ上は12V出ていても負荷が掛ると電圧が落ちるのでしょう。(推測です。)
では、どう壊れているのか気になるもので、お決まりの殻割です。防犯カメラ 流れるノイズの原因すぐにわかりました。
大きい電解コンデンサは平滑コンデンサでしょう。
電解コンデンサの頭にある圧力弁が膨れています。(割れる一歩手前か)防犯カメラ 流れるノイズの原因液漏れはなく、筐体は割れていないですが外装がはちきれている。これは高熱になったからだと思われます。防犯カメラ 流れるノイズの原因このようなACアダプタは通常は密閉されていて熱がこもる構造になっていますから悪環境です。

電圧を測るとこの状態でもプラグでは12Vは出力している。でもカメラを接続しても映らない・・・。
という症状から、この電解コンデンサのショートだとすればマイナス側に電流が流れてしまって、カメラは電源不足になったのだと思われます。
よく言われる電解コンデンサの故障の大半は、オープンかショートを占めているとの統計があります。
今回はこのコンデンサ交換すれば直りそうです。

 

壊れた電解コンデンサを見ると、22μF 400V 105℃・・・防犯カメラ 流れるノイズの原因22μFでずいぶん太いコンデンサだと思っていたのですが、こんな仕様のは持っていません。よくある25V 85℃ならあるんですけど・・・耐圧と温度は重要です。
それにしてもこのコンデンサ、どこのメーカーかわからず、外装に金色使って高級感出してますが、残念だけど壊れちゃいましたね。

 今回は代わりのACアダプタがあったので直す必要はないのですが、直るかどうか電解コンデンサは高いものでないので購入してどうなるかを見届けたいと思います。直ればこのアダプタにはPSEマークも入っているので、今後の何か用に保管しておきます。

購入する電解コンデンサは同じ規格の物にします。耐電圧は50V高い450Vです。防犯カメラ 流れるノイズの原因電解コンデンサを取り付けます。
取付けは外装に指示がある極性に注意します。
取付時にはコンデンサの側面に-(マイナス極)表記がありますので極性を確認します。
部品面にマイナス側として斜線が入っています。防犯カメラ 流れるノイズの原因

この電解コンデンサ極性の記号と表示の仕方は色々あって、示されている場所も実装面(部品面)であったり、パターン面(はんだ面)にあったりします。
例えば、
パターン面(はんだ面)側では・・・
+、-の記号が表示
防犯カメラ 流れるノイズの原因−側を斜線で表示防犯カメラ 流れるノイズの原因

実装面(部品面)では・・・
+側に表示
防犯カメラ 流れるノイズの原因+、-とも表示
防犯カメラ 流れるノイズの原因-表記と白色曲線の表示防犯カメラ 流れるノイズの原因

 

そして、新しい電解コンデンサをはんだ付けしてカメラを接続・・・防犯カメラ 流れるノイズの原因
・・・使えました。
直ったので予備として保管しておくとします。また何かで使えるかもしれないので。

 

今回は、ACアダプタの電解コンデンサが破損したことから、
今まで全8台のカメラを1個のACアダプタで賄っていたので発熱が余計に多くなっていたと思い、この機会にカメラの台数を半分の4台づつの2グループに分けて、それぞれを手持ちのACアダプタと使っていたACアダプタに振り分けACアダプタの負荷を減らし発熱温度を少しでも下げようと考えました。防犯カメラ 流れるノイズの原因接続を変えて、
カメラ全8台と、14インチのモニタに使っている12Vの出力側で計測したら、ACアダプタの出力側のDC12Vでの合計電流値は約1,000mAでした。(画像のテスターレンジはA単位で表示)防犯カメラ 流れるノイズの原因ACアダプタの定格仕様は2,000mAでまだ半分の余裕がありますので、1台のACアダプタに全カメラを接続していたことがアダプタの寿命を縮めたとは思えませんが、発熱が少ない方が良いと思いますので。

カメラ8台を半分の4台とし、ACアダプタ2台を使い供給します。
分けてからの電流値は、片方のACアダプタにはカメラ4台と、モニタ1台を含んで測定しますと、DC12V出力側での電流値は480mAとなりました。(画像のテスターレンジはA単位で表示)防犯カメラ 流れるノイズの原因そして、2台に分けたACアダプタの表面に触れると以前の全台接続より温度は少し低くなりました。
ACアダプタのケース表面で温度を測定したかったのですが、テスターの温度測定機能が故障していた為測れず・・・。

ACアダプタの発熱に対して劇的な効果とは言えないですが、少しは負荷が減って今回のような電解コンデンサの破損するのが延長できればと思います。
そうは言っても電解コンデンサの破損はなかなか避けれないものですが・・・。

 

感想

・繰り返しになりますが、今回のノイズは突然ACアダプタが完全に壊れたことで原因がわかりました。

・電源ノイズがなくなったことで画面全体に出ていたと思われる細かなノイズが消えた上に、購入時の鮮明な映像が返って来ました。

 

購入品電解コンデンサ 22μF 400V 105℃ 松下製  1個  120円

 

工具・プラスドライバー
・はんだこて
テスター

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