ソニー ブルーレイレコーダーBDZ-X90の分解クリーニングと表示部品交換
当時高級機だったソニーのDBレコーダーBDZ-X90。外観が今の時代にはない豪華さ。音声出力には光とデジタル同軸の出力があるので、DigiFi雑誌付録基板No.16へ接続したりしています。年代物になったもののまだ使えるし、気に入らない点もないので、もう少し使っていきたいのですが、最近表示が暗くなって来たので(設定は「暗い」にしていますが、これは延命のために設定している。)他の予備部品の確保の訳もあって、システムエラーのジャンク機を確保しました。
ジャンク機を受け取ってさっそく上カバーを開けましたが、予想通りファンとかケースの隅にホコリが…。
ということは、当家のレコーダーも気になりましたが、表示管交換をするのでカバーを開けて先に掃除することにしました。最初にファンのホコリが気になって掃除したら、他もホコリが見え出したので全部大掃除をすることにしました。
それでは分解を始めます。
ジャンク機で分解手順を確認できたので途中までは楽です。
▲分解説明記事記載のご注意:以下の説明で記載の左右方向は、指示がない限り前面から見ての方向です。
また、部品等の名称は当方で勝手に呼んでいるものです。ご了承ください。
ジャンク機の掃除で基盤が外せる手前までの分解手順がわかったので、当家機もフタを開けて掃除しておきます。
アースバンドを持っているので念のため、家のアースコンセントにつないで対策します。
掃除機で吸いますが、静電気対策の為掃除機の吸い口はボール紙を筒にして、毛筆(動物の毛で作った筆)で軽く吹上げ吸わせます。
①普通の機器なら最初に上カバーを外すのですが、この機種、最初にサイドパネルを外さなければなりません。(外観にこだわっている機体ですから・・・余計に化粧カバーが付いています。)
②この黒樹脂製のサイドパネルを固定しているナベタッピングネジ1本(黒色)で本体裏面に止まっています。(本体側面左右とも)後方へずらすと外れます。
③上カバーを外します。先ほどのサイドカバーを外すと見えるナベタッピングネジ2本(黒色)を外します。(本体両側面とも)
④次に裏面の上部にあるナベネジ2本(金属色)を外します。これで上カバーの後ろの方を持って持ち上げると外れます。
HDDの取り外しは簡単です。
①HDD根元にある防振ゴムのあるところの大きいプラスネジ4本を緩します。
HDDを待ち上げる時にこのネジはそのまま付いてきます。少し持ち上げネジを抜きます。
②電源コネクタと、赤色のSATAケーブルを抜きます。
③最後にHDDについている取付台(枠)は裏面の4本のナベネジを外せば取り外せます。
簡単に外れるかと思ったら前面操作パネルも、チューナー基盤も外さなければなりません。ネジ本数も多いので面倒です。次からその工程に入ります。
①前面操作パネルを外します。本体側面(各左右)に小さい皿タッピングネジ2本(黒色)と、上面にも同じ小さい皿タッピングネジ2本(黒色)があり外します。計6本
②前面操作パネルの爪を外していきますが、本体底面、側面、前上面と全周にあるので少しづつ外していくとすんなり外れます。
補足:各基盤固定ネジは、基盤上に「矢印」⇒がプリントしてあるネジを外せは良いと思います。金属部分には同じく「矢印」⇒刻印してある箇所があります。
ここで暗くなっていた表示基盤をジャンク機の明るい方と取り替えます。
①コネクタを3本抜きます。2本は、白いフィルムケーブルです。
②表示管上部の取付けナベタッピングネジ2本を外します。
これですんなり外れます。
③取付け時は表示基盤下面に凸部が2箇所あるので、これを本体の金属フレームの受けにはめ込みます。
④固定ナベタッピングネジ2本で固定し、外したケーブルを元通りコネクタに接続して完了です。
交換作業のついでに音の大きかった排熱ファンもジャンク機の方の音が小さかったので交換します。
裏面で2本のナベタッピングネジで止まっているだけですので、基盤上のコネクタを抜けば外れます。
ジャンク機のファンを掃除して取付けて終わりです。
さらに分解掃除を進めます。
①チューナー基盤を外す前に白いフラットなフィルム配線を2本基盤上のコネクタで抜きますが、青い部分が固いのでここを持って引き抜きます。②チューナー基盤上のシールドケース周りにある固定ネジナベタッピングネジ5本を外します。
(⇒が印刷されている箇所)
ここで、チューナー基盤下の金属製の受け皿のような部品の固定ネジ2本も外しておきます。
本体裏面の同軸端子上にもナベネジ1本があるので外すと、チューナー基盤上のシールド板を外せます。
③チューナー基盤の固定しているナベタッピングネジ2本(⇒が印刷されている箇所)が本体端側に2本あります。
チューナー基盤を同軸端子から抜くように持ち上げると外れます。
④チューナー基盤を外しと見える大きめの金属の受け皿のような形状の部品を外します。3本の固定ナベタッピングネジがあるので外し、裏面にも2本ナベネジがありますのでこれも外します。(ここだけ短いネジです。)これでこの金属カバーが取り外せて、次の手順へ進めBDドライブを外すことが出来ます。
①BDドライブの根元に見えるナベタッピングネジ4本を外します。
②前面基盤の切欠け部から、BDドライブ左右にもナベタッピングネジ2本があるので外します。上からピンセットなどで緩んできたネジを挟んでおくと紛失しないと思います。
左側
右側
③BDドライブの側面に白いフィルムケーブルがあり、青い部分が固いのでここを持って水平に引き抜きます。
④BDドライブを本体内部側へ少し引きながら少し持ち上げ、後ろにある電源のコネクタを引き抜きます。
⑤BDドライブを外しますが、外へは抜けません。少し後ろを持ち上げながら、本体内部側へ引き抜き外します。
トレー周辺からホコリを吸っていそうなので内部を見てみます。
①BDドライブ両側面についている取付けブラケット〔足)を取り外します。
②上面の黒いナベタッピングネジ2本と、両側面の小さいメッキのブラスネジを精密ドライバーを使い、合計4本を外します。
③底面の四隅の黒いナベタッピングネジを外します。これで上カバーが外れます。
④内部のクリーニングには注意が必要です。読み書きのピックアップ(レンズ)があるので、ホコリが舞い上がらないよう綿棒で拭きます。
ケース淵などにホコリが見られました。ディスク固定部はゴムっぽいので粘着テープでホコリを吸着しました。
⑤掃除が済んだらカバーを閉じますが、カバーについているスライド機構の黒色樹脂を、マイナスドライバーではまる直前まで押しながら閉じないと上手くかみ合わさりません。
多くの配線はつながったままで浮かすことが出来ますが、黒いコネクタだけは外さないと持ち上げられません。
①固定ネジナベタッピングネジ5本と、黒いコネクタを1箇所所抜きます。
②裏面の電源ケーブル差し込み口のコネクタ上の固定ネジナベタッピングネジ1本を外します。
③電源コネクタを抜くように電源基盤を前面方向へずらせれば持ち上げられます。
色々外れたので、後は基盤類をどんどん外していきます。
▲ご注意:ここの説明での左右方向は、裏面から見ての方向です。
①何の基盤かは良くわかりませんが、音声、映像関係でしょうか、手前の小さめの基盤を外しますが、その前に裏面にファンの付いている裏面枠を外します。
②裏面端子を固定しているナベタッピングネジを外していきます。これが相当数あって飽きてきます。
③裏面枠の両側に本体フレームとの固定ネジ2本外します。ファンはコネクタを抜いただけです。これで裏面枠が外れます。
④手前の小さめの基盤を2枚外します。掃除が目的ですので、配線およびコネクタはそのままでめくるように置いておきます。
⑤左隅の基盤は下部中央にベージュ色コネクタで下のメイン基盤に刺さっていますので、指をコネクタ付近に入れて持ち上げるようゆっくり抜きます。どんどんばらしていきます。外した基盤の裏側にSONYの名の入ったチップがみつかりました。(映像と音声処理かな?)こちらは、シールド板を外すと見えたメイン基盤に実装されているSONYチップ
⑤メイン基盤を外しますが、右側の電源基盤側にある細長い基盤も一緒にめくれます。ナベタッピングネジをすべて外していきます。
左奥隅(本体前面)には太めのアース線がメイン基盤固定ネジと共締めがあり、その反対の末端もメイン基盤固定ネジと共締めされています。また、左手前の隅には、同色のシールドフィルムが同じくメイン基盤固定ネジと共締めされていので覚えておきます。
⑥電源基盤を外していれば外れているはずですが、まだの場合は緑色のメイン基盤とで連結されている黒い基盤のコネクタを電源基盤側でゆっくり水平に引き上げ抜き取ります。これで、一番底のメイン基盤がめくれます。そおっとめくり上げたら掃除の間だけ一時的に持ち上げて置けるようにします。(当方ではドライバでつい立て。)ホコリを毛筆で掃きながら掃除機で吸います。汚れはアルコールで拭きました。
⑦電源基盤も固定しているナベタッピングを外したら、めくるように持ち上げ掃除します。
端子部のついている裏面枠を外しましたので、これも汚れを拭き取りました。
ファンが薄く白いものの、内部の基盤などフレーム底に溜まったホコリは想定以下のホコリ量でした。一番多かったのは、カバー隙間、BDトレーフタなどの隙間で空気が吸い込まれる部分でした。
⑧掃除を終えたら、記憶があるうちに元通り組み立てていきます。
そして動作確認です。分解したあとに動かないとなると原因がわからないのでドキドキです。
電源をオン。
「PLEASE WAIT」の表示がやたら長いように思えます。システムエラーならすぐ表示されるので大丈夫でしょうけど・・・。
そして、いつもの日付時間表示になり一安心。
でもまだ安心できません。
待機状態から起動するか?
そして電源ボタンを押して、しばらくして無事に起動しました。
次の主な機能の確認をしました。
・分解したディスクドライブのトレー開閉動作
・ディスク再生
・TV視聴
・タイマー録画
・BDとDVDから、HDDへダビング
・HDDからBDディスクへダビング
問題なく終えました。
これで自分の気分もスッキリ。購入時のようにきれいになりました。
手間暇かけた割の感想がこの一言に尽きます・・・。
・ドライバー
・精密+ドライバー(前面パネルカバー、BDドライブカバー固定ネジ)
・毛筆(掃除の静電気防止)
・掃除機
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