ハンドドライヤーに風量調整を追加
手を乾かす機器の名前をハンドドライヤーというのかエアータオルと呼ぶのか・・・それともジェットタオル・・・。色々呼び方があるようですが・・・。
今、使っている機種は風がとても強くて威力はすごいのですが、そのことで不満があります。
家で使うには音がうるさい・・・
あまりの風の強さで手から水滴が飛び散る・・・
なので、この機種は「ジェットタオル」と呼んで良いと思っています。
もうひとつ気に入らないのは冬季の事です。風の強さで吹き飛んで乾く感じにはなるのですが、吸い込むし空気の温度が低いので温風も弱めで手が冷たいのです。(長めに使うとモーターの発熱で少しぬるい温風は出るが手は冷たいまま。)
そこで何とかモーター(ブロアー)回転を落とせないかと思い内部を開けてみました。
問題のハンドドライヤー内部を開けブロアーに行っている配線を追いかけると、コントロール回路は入ってなく100Vブン回しです。
ノーマルの電流値を計測すると、9A・・・凄い値です。エアコン並み・・・。ヒーター付いてないのに。
(これ家周りの枯れ葉やゴミ飛ばしに使える強さ)不必要な風量と音に電気代も無駄があって良いことがないです。
改造は、強力すぎるドライヤーの風量を落としたいと思います。
どのようにして交流の電力を落とすか・・・
家にトライアックの調光基盤があったのですが、はんだこてか、電球用の容量が小さいものなのでこのエアーハンドの定格980Wには無理です。
それで新たにハンドドライヤーの定格980Wに見合うコントローラーを購入。
取付けはハンド ドライヤー本体内部にスペースがあるのでケース付きにしました。
これは、位相制御と呼ばれる電圧の大きさを変える制御方式の機器です。このようなトライアックを使った調整器は、単相交流の電圧を下げるのではなく、波形の山をカットするものです。例えば図のように波形を半分カットすると出力50%になります。
山をカットするとONの時間が短くなってサイクルが遅くなりモーターでいえば遅い回転になるということです。
コントローラーを取付けて風量を決めてしまえばもう風量を調整することはないのですが、せっかく調整できるボリュームがあるのでハンドドライヤー本体の外で調整できるようにします。
これは、季節による室温の変動があるので吸い込み温度に対応できるよう出力を増減しようとする考えです。電源元の端子台からブロアーへ直に行っている赤い線はそのままで、万が一の保護もかねてヒューズの入っている側の白い線(下画像)に電圧コントローラーを割り込ませます。
では作業を始めます。
①コントローラーを取付ける場所を決めます。ハンドドライヤーにある下部の空間は風の吸い込み口を少しふさいでしまいますが、この程度なら問題ないと決めました。
②コントローラーのケースを外し、基盤にはんだ付けしてあるボリュームを外します。③コントローラーとハンドドライヤーに取付ける位置まで届く線でボリューム端子と元々付いていた基盤とを接続します。④ヒューズホルダの出た後の端子に接続されている線でブロアーに行っている白い線を外しします。⑤この外した端子に、コントローラーに届く線を新たに用意し接続します。(画像の黄色線)⑥コントローラーの端子台のIN端子のL側に先ほどヒューズホルダに接続した黄色線を接続し、OUT端子のL側にヒューズ後端子で外した白色線(ブロアーに行く線)を接続します。
(端子に刻印の Lは(非接地側)、Nは(接地側)になります。家庭のコンセントと同じで、Nは大地と同じ電圧で0V、Lは100Vです。)(今回N端子側は使いません。)
とはいえ、コントローラーに接続しても、ハンドドライヤーの電源線プラグを適当な向きでコンセントに差し込むと変わってしまいますが・・・。⑦電力コントローラーを空きスペースの固定⑧調整ボリュームを電源線が元々通っていた空き穴に取付けます。ボリュームの3つの端子には絶縁キャップを被せましたが、もしずれた場合に端子が金属の本体ケースに触れないよう、念のため絶縁テープ(自己融着テープと両面テープを貼り合わせ)を貼りました。⑨コントローラーに付いていた黒色のボリュームツマミを別の色に替えたくて、手持ちの茶色に交換しました。
安全のためボリュームを最小にして運転します。最小では回らず徐々に上げて行くと1/4程度の位置で回り出し、最大で元々の強力な風量まで変化しました。
ボリューム位置の前半の範囲は、風量的に弱くて実用的ではありません。
実用的にはボリューム位置半分手前ぐらいが乾かすには音量と共に良い感じです。
調整ボリュームの各位置でどれだけ電力が減ったか電流値を測定して見ます。
(テスターによる電流測定:自作ケーブルを使用)
①まずは風量が少ない方。ボリューム最小では回らないので、回り出したところで測定②乾き具合が良い感じの風量で使いやすいと思われる半分手前の位置で測定③ボリューム最大位置で測定
ボリューム前半の範囲では、風量が足りず室温が低い冬季は使えない範囲です。
夏季は室温が上がり乾きそうなのでこの範囲でも使えると思います。
ボリューム最大位置では元々の電流値より僅かに減っていますが、どちらにしてもこのスゴ音と風量では使うことはないです。
実用的な所では電流が半分に減ったので省エネになりましたとは言っても、一度の使用時間が10秒程度なので大したことではありませんが・・・。塵も積もれば・・・です。
・交流電圧コントローラー 1000W 980円
・電線(コントローラー、ボリューム移設要)
・圧着端子
・スパイラルチューブ(配線保護)
・ボリュームツマミ(色合いで交換)
・ドライバー
・はんだこて
・ニッパ
・テスター(電流測定自作ケーブル)
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