リアシートに後付けシートヒーターを装着 BMW X1 F48 LCI 20i 後期

このクルマのリアシート(後部座席)にはシートヒーターの装備がありません。
実は昨年の冬期に後取付を考えていたのですが、取付ける作業としては、シートを外し、座面を外して、表皮めくって・・・と経験がないだけ余計に面倒になってしまいました。そしてまだ他にも面倒になってしまう理由が、後席は滅多に乗る人がいなく冬シーズンにどれだけの回数座ることがあるのか・・・ということもあるのです・・・。
昨年より検討していたシートヒーターをいくつかネット通販のカートに入れたまま次の夏が来て、カートにある事を時々気はしながら過ごして来ましたが、この冬までにやると決めました。
👉目次
・ヒーター仕様を模索
・電源線数が異なる?
・温度切替仕様を決める
・ヒーターは初期オフに
・リアシートの特殊なボルト
・ヒーターの組み合わせ
・電源は?
・左と右シートの座面と表皮外し
・ヒーターオフ・デフォルト回路製作
・温度スイッチのメッキを黒色に
・温度スイッチとコントローラー取付
・電源延長線
・通線
・動作確認
・感想
・部品、材料
購入したのはクルマの車種を問わない汎用のシートヒーターで、説明にはカーボンヒーターとあり、これをシート表皮の下に入れるものです。
今回選んだヒーターは、コントローラー1台で1席分として座面と背もたれに使う2枚が2座席分あるので計4枚でのセット品です。仕様は2座席別々にオン・オフと温度調整が出来る様になっています。
話は購入前に戻ります。
このようなシートヒーターを扱うのは、初めてなので購入前に調べておきたいことがありました。
このヒーターセットはどこの販売店でも同じようなものに見えます特徴的にはスイッチに色々な形があってそれぞれ操作と動作が異なりそうなので、国内外で5店舗ほど質問をしました。
販売されている物がどのようなタイプがあるのかを調べると、
・電源ボタンは、大きく分けてタンブラー型と、押しボタン型でそれぞれに異なる形状がいくつかある。
・温度設定は、ロッカー型で電源オン・オフ兼用のHIとLOの2段階、ボタン式で押すごとに温度が切り替わる2段階や3段階の切替えが出来る物など。
・温度切替表示はランプの色とスイッチ記号であったり、HI、LO文字がついているものがありました。
スイッチ形状特にこだわりはないですが、操作しやすいよう左右席別々になっているスイッチが良いと思い、
そして、なにより一番満たしたい仕様としてはヒーターが初期はオフになっている仕様です。
どのような事かと言うと、乗車した時(ACCがオンした時)にヒータースイッチを切り忘れて入っていてもヒーターオンしない仕様にしたいのです。座っていた人がヒーターを切らずに降車すると次回、誰も座らなくても元電源(ACCがオン)が入るとヒーターは入りっぱなしになってしまいます。
この事を問い合わせましたら、当方が良いと思ったスイッチ形状については、残念ながらどの製品もスイッチがオンに入れてあると次回もヒーターはオンになってしまうものばかりでした。スイッチが押しボタン式ならと期待もダメな返事でした。
さらに色々と製品を見ているとあることに気が付きます。
それは接続する電源線の本数が違う製品があることです。
説明図などを見ていると、
1.ヒーター電源線と、ACC電源線の2本
2.ヒーター電源線と、ACC電源線とイルミネーション線の3本
3.1本だけ
上記1.の場合は、イルミネーション線がないということは、ACC電源に電源が入るとスイッチ表示灯が点灯するのだと思われます。と、同時にスイッチオンでヒーターが使えるということになります。
2.は上記1.と動作は同様で、イルミネーション線が別なのでスモールライトを使った時などのタイミングで表示灯を点灯させることができます。
3.については電源が1本なので、ACC電源につないでおけば、イルミネーションは点灯し、スイッチをオンしてヒーターが使えるということになります。
結果、上記はどれでもACC電源に接続するので、個人的には1.か2.であれば良いかなと思います。注意することは接続先を常時電源から取るとスイッチが入ったままだと、駐車中も電流が流れてバッテリー上がりになってしまいます。そこで、乗らない時はオフになる様にACC電源から取りますが、ACC電源のヒューズ等の電流容量の確認は必要です。
ACCの電源容量が心配な場合は、前項での1.のようにヒーター電源線の他にACC電源線がある製品を選ぶと、ACCはコントロール系、容量の大きいヒーターは常時電源につなげる製品もあります。
下の画像は、「2.ヒーター電源線、ACC電源線とイルミネーション線の3本」の製品
ここでは温度調整の操作について考えます。
純正フロントシートの温度設定は押すごとに切替わる3段階なので、同じ程度あれば十分だと思っています。その条件で良いかなと思った仕様では、ボタン1回押してヒーターオンになり温度変更は3回押しの3段階変わるもの、あとは個人的な好みでの形状と表示灯の色などで決めればと思います。
すでに決めた型で値段の安い販売店を探していたところ、温度設定がダイヤル式という物を発見しました。丸形はあまり好みではないのですが、操作性を考えるとこれは良いのではないか・・・その理由はこの操作スイッチを取り付けられる場所にあります。操作スイッチの取付場所は、後付けリアシートヒーターの取付では多くの車でお馴染みのセンターコンソールのエアコン吹き出し口の下になりそうです。
画像:「前期と後期のちょっと気が付きにくい変更部分のまとめ」記事より
その訳は当初手に届きやすいからと考えていたシート横のタイヤの上あたりの樹脂カバーにと思っていたのですが、スイッチの全長が4cm+出た所の線を含めると内部空間が足りないのでここは断念しています。ということから取付けが出来る場所と、座りながら操作ができる所というのは、結局センターコンソールしかないです。
しかし、エアコン吹き出しがあるセンターセンターコンソールでの取付位置は、空きスペース上足元の近くになってしまい、操作には少し前かがみでの操作になってしまいます。
そこで押しボタンで何度か押して切替えるよりダイヤル式の方が、一度で操作が済むのでこの方が良いと思ったからです。
しかし、残念ながらこれもスイッチ切り忘れているとヒーターがオンしてしまうとのこと・・・。
ここは残念ですが買ってから何か対策を考えます・・・。
購入した製品が届き、先程までの仕様で問題にしている「ヒーター電源が切れたら次回、電源が入っても勝手にオンしない」回避策を考えます。
ACCと常時電源の2つがある製品の仕様では、ヒーターがオンしない条件はACC電源が入っていないことが条件です。
なのですが、乗車してACCがオンした時に温度スイッチが入っていると勝手にヒーターオンするので、「勝手にオンしない」にはどうしようもありません・・・。
また、ACC電源で制御出来たとしてもコントローラーは1台仕様ですので左右席別々にオフはできません。
何か良い方法はないかと色々と調べて行くと、スイッチの線4本の内、白色線に電圧が掛かるとオレンジ色の表示灯が点灯しヒーターがオンすることがわかりました。この白色線を外していると仮にスイッチを切り忘れていて、次回ACC電源が入ってもヒーターはオンにならず、さらに温度設定のオレンジ色表示灯も消えているので、ヒーターがオフになっている事がわかるのでこれは都合がよいです。
これなら、使いたい人が自分の席だけオンすることができる・・・と思ったものの、これではそのオン・オフ用のスイッチが別に増えてしまい2度手間で操作性が悪くなってしまいます。
さらに、つながっていた白色線でヒーターがオンしていたのを、次回電源が入った時にはこの白色線をオープンにしておかなければなりません・・・。
オンのスイッチは増やしたくない、
増えると、見た目が悪くなる、
操作手間が増える、
これらはしたくない・・・。
・・・と気が付きました。それは以前取付けたサイド、フロントカメラ切替えで使ったスイッチです。 画像:「後付け サイドカメラとフロントカメラ取付」記事より
エーモンのステルススイッチです。
これは内装のパネルに穴をあけずに内部に貼っておき、外から手でかざすだけでオン・オフが出来るスイッチです。
これを温度設定のセレクトスイッチ隣のパネル裏に貼れば、ダイヤルを回す時にパネルに指が触れてオンさせることができないか・・・?という思い付きです。
このステルススイッチの仕様としてオンする仕様は2つあって、かざしている間オンしているモードと、かざしてオンしたら、次にかざすまでオンし続ける2つのモードに切替えておくことができるスイッチです。今回の使い方では連続オンモードが良いかと思います。気になることがあります。それは取り付ける場所で感度よく感知すれば、温度を変えようと手を持ってくると今度はオフになってしまうので使えません。
対してもう1つのモードでは、かざしている時だけオンするモードなので、操作後に手を離すとオフになってしまうのでこれは使えません・・・。
そこで、リレーで自己保持回路を使い、かざしてオンしたらACC電源が切れるまでオン状態にします。
これで、座った人が温度スイッチを触わっても、ヒーターはオフしないようになります。
そして、この自己保持リレーに2回路を使いもう1つの接点で、先ほど見つけたスイッチハーネス中の白色線をオン・オフ(接続、切断)させます。
これで、座った人が温度スイッチを触るまでヒーターはオンしないようになります。
ついでなのでこのACC電源もステルススイッチに触れるまでACC電源がコントローラーに通電されないようにします。こうすることで長い期間使用しない時はコントローラーも完全に電源オフとなります。
さて、心配のステルススイッチの感知具合と位置決めのテストをします。これで反応しないとこの良案は使えません。
温度設定スイッチを取付けて、裏面にステルススイッチを貼ります。
良さそうに思っていた温度設定スイッチの上部はパネルの形状と内側の構造上貼ることができません。
またUSB Type-C端子側だと差込む時に感知しそうなので、温度設定スイッチの下部に付けてみます。
テストします。温度調整をする想定で親指、人差し指でダイヤルをつまんでも感知しません。
そして、回す時に薬指、小指をパネルに触れさせると感知します。
これは、USB Type-C端子側に貼っても同じ様子になります。
個人差があると思いますが、どうでしょうか・・・?
これは人それぞれだと思うので位置は難しいです。
まぁ回してもオンしなかった時は、スイッチ近くを触れるか、スイッチをかざして見て。と言うしかないでしょう・・・と思っていましたが結果は、最後に記載の「感想」にて。
ヒーターを取付けるにあたっては、昔の車種はリアシート座面を上に引っ張るだけで座面全部が外れたのですが、このクルマはそのような構造ではありません・・・。スライドシートだからでしょうか?
ですのでシートまるごとフロアから外さなければならないので大変で面倒です。ただ幸いなのはフロントシートと違い、リアシートには電製品がないので配線はありませんから、エアバック問題など面倒なこともなくシートの固定ボルトを外すだけでシートは外すことができます。
と気楽に思っていましたが・・・ここで問題です。
レールの前部カバーを外すと・・・随分大きなボルトで穴形状はトルクス?いや違う・・・溝数が多い・・・六角の2倍の数がある12角でダブルへニックス(二重六角)(普通の六角レンチが2重にズレた形状で溝角度が120°)のような気もするけど・・・でも何か溝の歯車のような鋭い角度が合わないような気がして、
さらにネットで調べて行くとトリプルスクエア(XZN)(三重四角、四角が3重にズレた形状で溝角度が90°)という当方初めて知る変なボルトだとわかりました。名前もわからず判明するまで判明するまで時間がかかりました。これについては、X1でも生産時期か、車種によってはトルクスT55のボルトが使用されている場合もあるとのこと。(ディーラー談)
トリプルスクエアのビットを購入しなければ始まらないのでサイズを調べます。見た目ではサイズが分らないのでボルト穴のギザギザの溝幅サイズをネットで調べると、おそらくM12だろうと想定してラチェットで使える物を購入しました。M12で正解でしたが余計な出費に・・・。もうね、いじられたくないから変なボルトを考えるのでしょうけど、物理的に簡単に真似できるので工具はすぐ作られてしまうのでいたちごっこだと思うのですが・・・。自動車メーカーさんには諦めが肝心です・・・と言いたい所です。
愚痴りましたが・・・。
シートが外れたら、座面にヒーターを貼るにはシートを裏返して表皮をめくる作業が必要となります。本当は車外に出しての作業が望ましいのですが、フレーム付きなので重いけど家に持ち込むか、持ち込みを楽にするため座面を取り出すまで車内で作業するかになります。
購入したヒーターは2枚ペアでコントロールされ、これが2座席分なのでヒーター枚数は4枚ついています。
1席2枚というのは座面と背もたれに使う設定ですが、前席の純正ヒーターは背もたれにも付いていますが、スズキのハスラーは座面だけです。でもこれでも十分暖かいので今回、座面だけにします。(本当は背もたれの施工までするのが面倒・・・。)
それと、まず乗る人がほぼ居ないセンター席をどうするか・・・ついでなので入れて見ようか?と思うも内部の状況がわからないので表皮を剥がしてからにします。もしセンター席に取り付けたとしても1枚残るので補修用に保管します。
補修と言ってもヒーター切れは勘弁してほしい所です・・・。
電源関係を考えます。購入したヒーターが届くまでは下図のような結線をして、シート裏にコントローラーを取付ける考えをしていました。
・通線ルート
まず、上図のようにイルミネーションの線は昼間でもクルマの純正と同様、スイッチ表示は点灯させたいのでイルミネーションの黄色線は赤色ACC線に接続するので、コントローラーからグローブボックスへの線数は1本減って、ヒーター線、ACC線、マイナス線の3本となります。
この3本はセンターコンソールとフロアシートの隙間に押し込んで、グローブボックスまで通線します。
このマイナス線はこの作業の後で出てきますが、操作系のリレー回路を製作するのでこれの専用とします。ヒーターコントローラのマイナス線(ヒーターのマイナス)は、ボディーのナットに共締めとしています。
シートヒーターについているリード線は50cm程で先端にコネクタが付いているので長さ的には、リアシート下でコントロール側のヒーター線とコネクタ接続します。
その接続する相手のコントロール側のヒーター線の長さは約2mありますので、シートを戻す前にフロア下に通します。ルートとしてはセンターコンソール内にあるフロアの切れ目から入れて足元をくぐってリアシートまで上がり、ここからリアシート取付域にあるフロアの切れ目から出そうかと思っています。
その電源線の種類は、
赤色で太いヒーター線で常時?に接続 (途中に15Aヒューズ付)
赤色の細い線は、アクセサリ(ACC電源)に接続
黄色はイルミネーション(スモールライト、室内イルミネーション線等)に接続(点灯するのはスイッチのシートイラストで当方は常時点灯させるので上記のACC線に結線します。
黒はマイナスとなっています。上記の線はどれも50cmほどの長さしかないので、吹き出し口のコンソールからグローブボックスまで届く延長線が必要になります。
・ヒューズ
グローブボックスにあるヒューズソケットの空に、平ヒューズブレードに線をはんだ付けしてヒーター電源を取り出します。ヒーター電源線のみ元からヒューズが付いていますが、クルマのヒューズボックスでの電源取出しにはヒューズブレードを差して取り出すことになり、ヒューズが2個付くことになりますが、容量を変えるので二重の安全になります。
そのヒーター電源線には15Aのヒューズが付いているのですが、実測のヒーター電流1枚1.3Aから見ると4枚でも5A程なので大き過ぎると思うので10Aに交換し、上流のグローブボックス裏での電源取出しヒューズ側で15Aを使います。
ACC電源は、今あるグローブボックス裏のACC電源線から分岐しますが、専用にヒューズを付けます。コントローラーの電源となっているACC電源には実測値で12mAしか流れていないので1A以下で十分と思います。
グローブボックスにあるヒューズソケットのヒューズマップで使えそうな空き見ると、シートヒーター記号がいくつかあって最上段部の大きいヒューズ95番30Aがありその列左側は空きがあります。また、最下部にも大きいヒューズの127,128番にもシートヒーターの記号がありますが、上部の95番を含めて、シート2席に対して合計3箇所というのがよくわかりません・・・。
2019年以降、紙のヒューズ割り当て表は提供されなくなりました。
下記サイトで車検証に記載の17桁の車台番号を入力するとヒューズ配置図がダウンロードできます。
https://www.bmw.ie/en/topics/owners/fusecard.html

今回はすぐに刺せる95番純正ヒーター左隣の94番をヒーター用としますが、電源の入切のタイミングを調べます。テスターで調べるとドア開ですでに12Vが出ていましたが、その後クルマを放置しておくと消えるハザード表示灯が消えたタイミングでオフになりました。
ヒーターの電源を取る先は常時でもACCでもどちらでも良いと思うのですが、あちら国製造の社外品に駐車中も常時電源供給というのは、万が一故障で誤動作してヒーターがオンしっぱなし・・・となることもゼロではない所から気持ち悪いのでこのように切れる94番を使うことにします。
ACC電源については、過去にACCから分岐したラインがあるので、ここから分岐しますが、ACC線には先ほどの専用のヒューズ1Aを追加するのでヒューズフォルダを取付けします。
・ここまでの準備・考察を終えて。
取付け前に考えておくことはこれくらいと言ったところでしょうか・・・。
シート表皮めくりと復元が上手くできるかがやや不安なところです・・・。
■作業開始取付けるこのシートはスライドシートの場合です。
①右シートから始めます。
右シートを取り外します。前側のボルトがある場所の樹脂製カバーを外します。外すと見えるトリプルスクエアという変なボルトを前2本外します。
シート後ろ側のボルトは背もたれを完全に倒しシートを前にスライドさせると、ボルト2本が外しやすくなります。
②フロアから外れたらシートを裏返し、表皮のめくり方を模索します・・・。
最初に見つけた座面と背もたれの間に通っている布が、座面裏で引っかけてあるのでそのフックを外します。③次の分解方法を模索します。
両サイドにある背もたれのヒンジ部の樹脂製カバーが気になる所ですが、外さずに進めるか試します。
左側のヒンジカバー上部に表皮が樹脂ピン1本で留まっているので引き抜きます。樹脂ピンの頭は表皮の中に埋っているので、留めてある隙間にY字の内張剥がしを差し込んで持ち上げ抜きました。④次はヒンジカバー右側にも左側と同様に表皮がヒンジカバーに樹脂ピンで留まっているので抜きます。
⑤あとはどこを外す必要があるのか・・・。
次に目に止まったのは、座面側面にある白いフェルトで覆われた部分で、内側がレール形状になっておりシートフレームに嵌っています。
まずは嵌っている長さの長い左側から外します。これは樹脂製のようですが内部でフレーム側のツメに引っかけて止まっているようでこれが強靭でなかなか外れません。そこでマイナスドライバーで金属のフレームに傷付かないように嵌まっている末端で押し広げると末端が外れました。これで奥へ順に進めていくとすべて外れました。
⑥今度は短い長さの右側です。同じように末端で外すと、こちらは短かったのであっさり外れました。⑦そろそろ座面が外れそうですが、手順②で外した部分を背もたれと座面の隙間から前に引き出し、押し出し浮かした状態にします。
⑧大腿骨と言うか、膝裏が当たる部分の座面はフレームに引っ掛かっていますが、これを外す必要はなく座面自体をシート横方向へスライドさせます。このままシートが外れるまでスライドさせると座面は外れました。
ここまで問題はなく自分が思っていたより時間的には早く外れました。⑨ここからは作業がしやすい環境でするため、外れた座面だけを家に持ち込みます。
はじめに、座面裏側のフックを外します。⑩チャイルドシートのISOFIXを外します。
⑪そしてネット上でも難儀な情報があるCリングを外していきます。
このCリングはクッションの狭い溝の中にあり、リングの材質が固いので開けるのはなかなか手ごわい相手です。
締まっているリングの末端どうしの部分は二重になっているので、ここにマイナスドライバーを押し込んでこじると開きます。開き具合が足りない時はラジオペンチを2本使い広げて外します。
画像のよう2、3ヶ所リングを外していない箇所がありますがこれは、ヒーターが貼れる範囲だけ表皮が捲れたら良くいので、面倒なCリングの外す数を少しでも減らしたいのでこのようにしています。⑫次は、シートヒーターを貼ります。
シートヒーターには裏表があります。両面テープが貼ってあるの必然的にこちらが裏(クッション面)になります。シートヒーターをクッションの上に置いてどのようにカットするか考えます。
このヒーターは切断することができますが説明画像にあるように幅方向に切断して短くすることはできます。
しかし、縦方向に長く切断(穴)をしないように説明があります。
また、両サイドには電源ラインがあるのでここを切ることもできません。切断してしまったその箇所以降の下流には電源供給がされずこちらも暖かくなりません。
といった条件の中で切断と貼り付ける位置には色々と考えることがあります。背もたれ側にあるチャイルドシートを取り付けるISOFIX穴を避け、腰部分にはCリングが多くありCリング穴と電源線が重らない位置を模索します。
そのCリングを留めるための部分的な穴をあけることは他を回るルートがあるので問題ありません。貼る位置ですが、座面最前部の大腿部があたるレザー部分までヒーターを貼ることはできそうですが、この部分はクッションが柔らかい上に、足の動きも多い部分でもあり早く傷みそうなので、当方は着座するX柄の布地までにします。
位置をあーでもこーでも・・・と色々悩んだ末、シートヒーターの電源線付け根は座面後ろの外側に位置する構想でしたが、ヒーター両側にある電源ラインがちょうどチャイルドシートのISOFIX穴に掛かってしまう為、座席の前方向までずらしての位置となりました。何とか位置を決められましたが、想定していたより座面の前方にずれた位置になり、ヒーター先端は10cm程を切り落とすことになりもったいないですがしかたありません・・・。
適当に色々な場所をカットすると、網目になっているヒーターは並列構造だと思うので、切れば切るほど、抵抗値が増え電流値が減って、暖まり具合が悪くなっていきます。
ここで、ヒーターはどのような物なのか気になって、切断した端切れのシートのフェルトをめくり、黒い線部分をほどいてみると、黒い線は細い繊維の束でした。これがカーボンなのでしょうけど、これ単体では引っ張るとすぐ切れてしまいました。そのためフェルトで挟んで、さらに無数に糸縫いがされて補強していると思われます。
⑬次は、Cリングをクッションに留める部分に四角い穴があり、マーキングした大きさの穴をシートヒーターにあけて行きます。
カッターで切れますが、穴の角は切れていない事が多かったのでハサミかニッパで切り落とします。出来るだけヒーターを切らずにしたい所ですが、カットした穴のサイズが小さいとCリングの取付がしにくくなります。⑭そして、先端の不要部分の切断と穴あけで電流値がどれだけか計測します。
⑮シートヒーターの両側に貼ってある両面テープでクッションに貼り付けます。両端以外にテープが貼っていなく心もとないように思いますが、テープ追加は考えませんでした。ずれそうだからと全面ガチガチにテープを貼ると座った時にシートヒーターが伸びずにゴワゴワと固くなり、ヒーターの一部が切れてしまうかもしれないと思ったからです。また、このシートの真ん中列にはCリングの留めが3箇所あるので、簡単にずれないと考えます。貼る前にCリング穴の列にある溝にシートヒーターをしっかり落とし込みます。これは着座時の浮き沈みの吸収と、この後の作業になるCリング固定時に表皮が下りきらなくなりクッションに留めにくくなるからです。
⑯Cリングの再固定をしていきます。
留める前にリングの形を整えておきます。リングの隙間をクッション側の留めに通せる最小隙間まで閉じておき、先に表皮にCリングを引っ掛けておき、ラジオペンチでクッションの溝に引っ掛けます。
⑰ラジオペンチでCリングをかしめます。かしめたCリング末端の切断面は元から鋭い形状でした。元々付いていた通り下向きになるようにラジオペンチで回しました。
⑱表皮を被せて、ヒーター線座面裏面についている黒い布にちょうど切れ目があるのでここから出します。
・・・何の切れ目なのでしょうか?海外仕様でリアシートもヒーターついてる設定があったりして・・・。最後に手順①っで外した裏面のフックを嵌めます。
ようやく・・・終わりました。13時からシートの取り外しを初めてこの段階で16時・・・しかも左側1席だけ・・・。外が暗くなるまでにこの座面をシートフレームに付け戻します。
そして、もう片方の左シートはセンターシートと一体型になっており今回の右シートより大きいシートで構造も違いそうですから、今回の右シートとおなじように分解出来るのでしょうか?似ていれば今回一通り行ったので難儀はしないと思いますが・・・。
翌日・・・です。
①今日は左シートを取り外します。
右シート同様、シート固定の樹脂製カバーを外します。外して見えるトリプルスクエアという変なボルトを前2本外します。
後ろ側のボルトは背もたれを完全に倒しシートを前にスライドさせると、ボルト3本が外しやすくなります。
②外れたらシートを裏返し、右シートと同じ要領で座面を外していきます。
センターシートと左シートそれぞれ、座面と背もたれの隙間を通っている布が座面裏で引っかけてあるのでそのフックを外します。③右シートでヒンジ部のカバーを外さなくて済んだのでそのまま進めます。
左側のヒンジカバー上部に表皮が樹脂ピン1本で留まっているので引き抜きます。ピンの頭は表皮の中にあるので、隙間にY字の内張剥がしを差し込んで持ち上げ抜きます。 画像は右席の様子
④反対のセンター席側については、太い樹脂ピンに薄い樹脂製プレートが刺さっているのを外すだけです。⑤左背もたれとセンターシートとの間のシートベルト付近にも表皮が樹脂ピンで刺さっているのでY字の内張剥がしで隙間に差し込んで持ち上げ抜きます。
⑥座面側面にある白いフェルトで覆われた部分には、内側がレール形状になっておりシートのフレームに嵌っています。
長さの長い左側から外します。右シートと同様、内部でフレームのツメに引っかけて止まっていて手では固くて外れないので、マイナスドライバーで金属のフレームに傷付かないように樹脂レールの中に差し込んで押し広げ順に進めて外しました。⑦今度は短い長さの右側です。同じように末端から差し込んで外します。
⑧座面前部の引っ掛かりを外すには右シート同様、まずは座面腰部分のクッション面をフレームから外すように押し出し浮かします。この時、センターシートのシートベルトキャッチャが引っ掛かるので同時にくぐらせ座面表側へ押し出します。
⑨この状態で、そのままセンターシート側へシートが外れるまでスライドさせると座面は外れます。
左シート側の様子・・・
右シートより面倒な部分があるかと思っていましたがほぼ同じだった事と、慣れたことで左シートの方が早く座面は外せました。
⑩ここからは外れた座面だけを家に持ち込んで作業します。
座面裏のフックを外します。
⑪次に、Cリングを外していきます。このCリングは右シートで慣れたのでスムーズに済ませたいところです。
締まっているリングの末端どうしの部分は二重になっているので、ここにマイナスドライバーを押し込んでこじると開きます。開き具合が足りない場合はラジオペンチを2本使い広げて外します。
画像のよう2,3ヶ所のリングを外していない箇所がありますがこれは、ヒーターが貼れる範囲だけ捲れたら良いので、面倒なCリングの外す数を減らしたいのでこのようにしています。⑫表皮が捲れたら、シートヒーターを置いてカットする部分のマーキングをします。
右シートと同じ形状の座面なので同じようにカットしていきます。
Cリングを留める部分にクッションにある穴と同じ大きさの穴をあけて行きます。マーキングした所をカッターで細長く切り、切れにくい角はハサミかニッパなどで切り落とします。穴のサイズが小さいとCリングの取付がしにくくなると思います。
⑬シートヒーターを電源ラインのある両側に貼ってある両面テープでクッションに貼ります。
貼付けにはシートのCリングの溝にしっかり押し込みます。⑭外したCリングを留め直します。
リングの隙間をクッション側の留めに通せる最小隙間まで閉じておきます。⑮先に表皮にCリングを引っ掛けておき、ラジオペンチでクッションの溝に引っ掛けます。
⑯ラジオペンチでCリングをかしめます。かしめたCリング末端の切断面は元から鋭い形状だったので、リングを元の通り下向きになるようにラジオペンチで回しました。
電流値を計測します。
・強設定で1.3A程
1枚だけですが本当にこの程度でよいのでしょうか。
値は右シートでの値とほぼ同じなので問題ないでしょう。
昨日の初回の右シートと異なり、手の疲れも痛みもなく、時間的には座面外しからシートヒーターを貼って表皮を戻すまで1時間半ほど終えました。
が、もうやりたくありません・・・。
👉その後の事ですが、
シートヒーターは2枚残りました。1枚の電流値の少なさを気にしながら、これってもう1枚重ねたらもう少し早く暖かくなる速暖になるのでは・・・?そう思い、2枚重ねにしました。
もう1枚重ねる作業には苦労はなかったのですが、ヒーターの厚みが増してあのCリングだけは苦労しました。
重ねるとここで苦労すると予測していたので、ヒーターを貼る時には先に貼ったシートまでしっかりあたるよう溝に押し入れました。
その2枚重ねの結果は・・・後ほどの「動作確認」と「感想」にて・・・。
それで、センターシートには?
取付け作業のこの日まで、ずっと迷っていましたが、めくってセンターシート上にシートヒーターを合わせてみると、センターシートの幅よりシートヒーターの幅が広いことが判明しました。そのはみ出る部分に電源ラインが通っているのでシートヒーターの端は切断をすることはできません。
そこで、今度はシートヒーターを横向きに合わせてみると、今度は電源線の出る方向が右シートとの間になり、挟まった状態となます。シートのスライド時には線が擦れる、または引っ張れてしまいます。
このセンターシートにはCリングがないので貼るのは簡単ですが、センターシートに座る時はほぼない(座る想定もない)ので心置きなくやめます。左シート装着完成
冒頭でお話ししていますが、着座していない時でもダイヤルが回してある(ヒータースイッチ切り忘れ状態)とヒーターがオンしてしまうのを、着座した人が操作するまでオフにしておく回路を製作します。
・使う部品は、
リレー2個(左右別回路)
逆流防止ダイオード 4本(ステルススイッチと、ACC電源に使用)
コネクタ 4P 2個
ステルススイッチ 2個
①ステルススイッチを左右席に使う2個のリード線合計6本をまとめて凸コネクタを付けます。
ステルススイッチからは黒色リード線が2本ありますが、内部でつながっているので今回は1個あたり1本だけでも問題なく使えます。
2個のステルススイッチのリード線の赤と黒色2本はそれぞれをまとめて1本にしますが、黄色線は出力なので左右個別2本で使います。よって必要なコネクタは4ピンとなります。
次はリレー回路図の説明です。
・4Pコネクタからつなぐ(左)(右)の2つのダイオードは、自己保持の時にリレーコイルから、ステルススイッチへの逆流防止のためです。・その先のもう2つのダイオードは、そのダイオードを通った後で1本にまとめています。これは左右のどちらか片方のステルススイッチがオンした時に電圧が掛かればコントローラーのACC電源に送りヒーターをオンさせるもので、これも双方への逆流防止として付けています。
製作したハーネス
②ACC線とマイナス線にはグローブボックスから通線した電源線と接続するため、キボシ端子凸凹をそれぞれ付けます。
③もうひとつコネクタ付きのリード線を製作します。ヒーターキットのスイッチハーネスの中から見つけた白色線が切れるとヒーターがオフになる白色線を途中で切断しそれぞれに延長線をつなげて、リレー接点へ行くために迂回する形にします。
付属のスイッチハーネスにもコネクタを付けコネクタ接続するので4Pの凸コネクタを付けます。
製作したハーネス
④リレー回路を製作します。
使う部品と先ほど製作した2本のコネクタ付きハーネス
はじめに、左右リレー2個を同じ向きに並べて上部を両面ブチルテープでケース底面に裏返し状態で貼付けます。
⑤リレーコイル端子の1と16番にACC電源とマイナス線をはんだ付けします。+、-極性がないリレーなのでどちらにつないでも問題ありません。
今回は、左リレーは1番を+とし(コイルのマイナスとする端子を隣接でまとめて接続したい為、右リレーは16番を+としています。)ここにステルススイッチ用コネクタからの線でダイオードを付けた青色線の左右2本をはんだ付けします。⑥9番の接点にはACC電源をつなげます。線は赤色線を使っています。
⑦左リレーの13番端子と1番端子をつなげます。
右リレーは13番端子と16番端子をつなげます。使っている線は、はんだの熱で溶ける絶縁被膜付き銅線です。
⑧リレー端子のマイナス1、と16番端子につなぐ線はステルススイッチ用の凹コネクタからの黒色とつなげます。
それぞれでコネクタを付けるのは、今後もしもの修理があった時に線を切断しなくて済む対策です。
⑨スイッチハーネスの白色線を分岐しコネクタをつけた線は、リレー接点の4番端子と8番端子に左右それぞれはんだ付けします。 完成したリレー回路
スイッチのリング状部分のメッキが、クルマの他のスイッチ類と合わず目立ち過ぎているのが個人的に気に入らないので黒色に塗装します。
①塗装するには塗料が付かないメッキを剥がします。
剥がす前に傷まないよう真ん中のイスのイラストのある表示盤を外しておきます。これを外すには、まず裏面のコネクタを外します。筒の両側にツメではまっているので細いマイナスドライバーで押しながら引き抜き抜くと内部基盤も一緒に付いて来て外れます。②外す表示板のツメがスイッチの内部の両側にあるので、片方をマイナスドライバーで外側へ押すと、表示板が浮き出るので抜けます。
③ダイヤルのメッキ部分を耐水ペーパーで水とぎします。深い傷が付かないよう耐水ペーパーの粗さ400のち600を使いました。銅が見えて来るまで削ります。
④塗装しない部分をマスキングテープで覆います。真ん中の穴と、小さなヒーター表示灯部分もマスキングします。
⑤黒色のスプレーを3度塗り、その後クリアも3度重ね塗りしました。
ここでは黒色を塗ったと話しましたが、所有品に黒がなく使ったのは黒のガンメタです。⑥乾燥したらマスキングを外して1週間後にガラスコートを塗布しておきました。艶は出さないのでクリアの研磨はしていません。
①リア席エアコン吹き出し口は引っ張るだけでパネルが外れますので、つながっているUSB Type-Cのコネクタを抜き、外れたらエア吹き出し口も外します。
②外した枠をあてがいコンソール内部で取り付けるスイッチが当たらない位置を確認し、パネルに温度スイッチ直径の穴20mmをあけます。裏面の様子
位置を操作上出来るだけ上位置に上げたい所から、上限位置になるUSB C-Type端子の横にしました。
③径20mmの穴をホールソーであけ、温度スイッチ右横に回り止めの突起があるので穴の右横にカッターで溝を作ります。
④先ほど黒く塗装した温度スイッチを取付けます。ほかの車内スイッチとの雰囲気に合います。
⑤コントローラーをコンソール内部にある側面の金属部分に固定します。テストでは熱くならなかったですがクルマ側が金属面だと安心です。
その金属面に空き穴が1つありここにボルト止めにします。ここは温度設定スイッチと干渉もしません。留め方は細長いアルミ板の両端に穴をあけ、コントローラーにアルミ板をネジ止めします。
⑥コントローラーとステルススイッチは、取付や配線が終わった最後に位置のテストをするのでここでは取付けません。
①延長するヒーター電源線、ACC電源線、マイナス線を2m程と平ヒューズ(ヒューズボックスの空き94番は標準サイズ)用意します。
このマイナス線は、ステルススイッチとリレー回路専用とします。
ヒーター線として使う線の先端に15Aの平ヒューズブレードをはんだ付けします。しっかりはんだ付け出来たら、自己融着テープを巻き絶縁します。
(後からもしヒューズ切れの場合を想定して、キボシ端子を追加しています。切れた時にはグローブボックスを外さず交換ができるためです。)
②このキットのACC電源線にはヒューズが付いていないので、安全の為管用のヒューズソケットを取り付けます。回路用で実測すると12mAとすごく少ないので、手持ちで最低の1Aを入れました。
③3本の線をまとめるのと、保護のために、ハーネス布テープを巻きます。
④ヒーター、ACC線端にキボシ端子凹、マイナス線端にキボシ端子凸を付けます。
①リアシートを取り付ける前にコントローラー側の2.5m長の付属のヒーター線を先に通します。
その前に呼び線(通線ワイヤー)を通しておきます。これにヒーター線をつなげてフロアの下を通線します。
ヒーター線はセンターコンソール内部にあるフロアの切れ目から入れて足元をくぐらせ、リアシートに立上がります。リアシート下辺りにフロアの切れ目から出します。呼び線でヒーター線を引いてフロア下を通す。
②先ほど製作した電源延長線(ヒーター、ACC、アースの各線)をグローブボックスまで通します。
③グローブボックスを外して、ACC線とマイナス線は以前にドラレコなどで分岐した線からさらに分岐します。
通線した延長線のうちヒーター線に取り付けたヒューズブレードを空き端子の94番に差し込みます。
④接続を終えたら、スタートボタン扱い時のACC線と、ドア開、閉後のヒーター線の通電状況の確認をテスターなどで確認しておきます。
問題なければ線を整理してグローブボックスを戻します。
⑤グローブボックス裏からのACC線とヒーター線とをキボシ端子で接続します。⑥コントローラーを取り付けます。
コントローラーを奥側にする電源とヒーターの付属ハーネスのコネクタを先に差し込んでから、側面にゆるみ止めを塗布しネジとナット止めします。
⑥コントローラーのマイナス(ヒーターマイナス)線はコンソール下にあるM13ボルトに共締めします。
⑦ヒーターのデフォルトオフリレー回路をこのコンソール内に固定します。重量は軽く発熱もしないので両面テープでコントローラーと反対側の金属側面に貼ります。
⑧リレー回路からのリード線のコネクタをステルススイッチ側のコネクタと接続します。
このリード線から分岐させたACCとマイナス線のキボシ端子を、グローブボックスからのACCとマイナス線をそれぞれ接続します。
画像中の緑色の丸はステルススイッチですが、外装カバーを外しました。理由は感度を上げたくて外しました。この状態でパネル裏に貼る事にしています。もうひとつのコネクタは、スイッチハーネスから分岐した線のコネクタと接続します。
➈リアシートが載るフロアには、ドア方向の左右に既設の配線が通っている溝があるので、ヒーター線もここに沿って左右シートに向けて這わせます。
余る分はこの溝に納めます。
⑩フロアの切れ目から線を出しますが、ちょうど出したい所に凹みがありここから出すのがよさそうです。その先にあの不明な空き穴があります。やはり、ヒーター取付けにもあった切り込みといい、これへこみも海外モデルにはシートヒーター設定車があるのか、それとも電動シートなのか?
⑪なぞの空き穴を使って、インシュロックで配線を留めます。
プラダンにインシュロックを通し、それをフロア下に入れてインシュロックを穴から出します。これで配線を留めることができます。
⑫左右のシートを取付け、ヒーター線を接続します。
リアシートはスライドシートなので、ヒーター線が自然な形のU字になるように余裕を持たせておいて、シート裏でヒーターコネクタどうし接続します。⑬最後の確認です。
ステルススイッチをよく感知する位置に貼り付けます。
先のテスト結果から感知するように薬指と小指が触れそうな位置と考えていましたが、ステルススイッチの外装ケースを無くした効果か、どこでも感知しましたので真ん中にあるUSB Type-Cの抜き差しで反応しないよう温度スイッチの外側でその斜め下にしました。⑭コンソール内の配線が吹き出し口の差し込みに支障がないか吹き出し口のみ差し込んで確認します。
⑮各配線を絶縁も兼ねて自己融着テープと布テープ巻きをしてまとめます。
⑯エア吹き出し口パネルをはめます。
コンソール内の配線によって吹き出し口と温度スイッチなどがあたらないか、吹き出し口なしで枠だけを取付けて内部を確認しました。良好でしたので、吹き出し口をはめてこの部分は完成です。
⑰最後に左右のシートを戻します。
作業はこれで終わりになります。
①ドアロック開では、イスのイラスト表示灯とヒーターオンのオレンジ表示灯ともに全消灯しています。
②ACCをオン(スタートボタン1押し)にすると、スイッチのイスイラストの表示が白色で点灯します。
③左シートの温度設定ダイヤルに手を近づけると、オレンジ表示灯が点灯しヒーターがオンしました。
④もう一度温度変更をするのに手を近づけてもヒータはオフにならずオンしたままになっています。
・・・スイッチオン後、寒い朝で車庫の日も当たらずなので少し遅く2分ほどでようやく少し暖かさを感じ始めました。
2枚重ねたヒーターですが、さすがに前席の純正ヒーターと比べると遅いです・・・。
・・・確認を続けます。
⑤オフになっている反対側の右シートの温度スイッチに手を近づけると、オレンジ表示灯が点灯しヒーターがオンしました。
⑥もう一度温度設定するのに手を近づけても、左同様オフにならずヒーターはオンしたままになっています。
⑦着座している最中にオフにしたい場合は、温度設定ダイヤルを左に回し切るとヒーターオンのオレンジ表示灯が消灯してオフになります。
⑧降車時のようなエンジンオフ後、ドア開するとこれも同様の動作となります。
➈エンジンスタートボタンを押してACCを切ると、ヒーターオンのオレンジ表示灯とイスのイラストともに消灯してヒーターがオフになります。
次回、乗車時は着座した人が温度スイッチに触れるまでヒーターはオンしないようになります。
・・・これで動作は考えていた通り完全です。目的を達成です。
・温まる速さですが、さすがに前席の純正ヒーターの方が速く温まります。特に朝一番はついてるのか?と疑うくらい遅いです。
無加工前でも1枚1.5A程度しか流れないので仕方ないです。
記事中にもありますが、あまりにも温度が上がるのが遅いので、ヒーターの余りを使いヒーターを2枚重ねにしました。この2枚重ねで朝一番の冷えた時間に温度設定を最高してテストしてみました。
当方の感じ方として3分で温かくなって来たなと感じ、5分経過すると純正ヒーターの最高温度設定時と同じ熱さまで上がりました。
リアシートの最高温度設定時の電流値は、右または左の1シートあたり2枚で2.6A・・・と当たり前ですが2倍に。左右全体として4.8Aです。これだけあるとそれは時間が経てば熱くなるでしょう・・・。
対して、純正の前席シートの温度設定はどうしているかと言うと、当方は一番弱い設定で十分です。背もたれにもヒーターが入っていることもあり、車内が暖まって来ると熱く感じるので当方は切っています。
この2枚重ねにした後付けシートヒーターも最高温度設定でそのまま点けて置くと熱過ぎになります。温度設定を真ん中の3段目に落として良い加減になります。
このシートヒーターは温まるまで少し時間が掛りますが(早く温まるのが一番重要なんでしょうけど・・・)、温度が上がってからは寒がりの人でも十分使えます。
・2枚も重ねては良い方向になったと思いますが、座り心地はどうなのか?と言われそうですが、リアシートは座面の面積が前席より狭いせいか個人的にはリアシートは固めに感じていました。速暖のためシートヒーターを2枚重ねにしたことでクッションが増したのか座り心地が少し柔らかくなりました。良いか悪いかは個人差があるので何とも言えないところですが、当方はそう感じました・・・。
秋に取付てから、活躍する寒い時期になりましたので、
ヒーターの昇温測定をして、純正と1枚、2枚それぞれの比較をしました。
参考にどうぞ。
👉後付けリア・シートと純正ヒーターの昇温比較 BMW X1 F48 LCI 20i 後期
・温度設定はボリュームのように回しますが、回すと引っ掛かるラッチが6段あるのでセレクトスイッチ的な切替えだと思います。
但し、スイッチにはヒーターをオン・オフするスイッチはないのですが、温度設定を最小にするとヒーターオンのオレンジ灯が消えて電流値が0になるので、これがヒーターオフという操作の様です。
・デフォルトでヒーターオフにする回路追加の手間と費用が発生してしまいましたが、当初から懸念していたヒータースイッチ切忘れ(誰も座っていない、冬季以外)でヒーターオンしてしまう問題を回避することができました。
・使いたい時にヒーターをオンするためのステルススイッチの外装ケースを無くしたことで、温度スイッチに触れた時は確実に反応しました。
取付けた位置はダイヤルを触れる時につままない薬指と小指などがパネルに近づくと考え、温度スイッチの斜め下にしましたが、心配していたよりシビアではなく、手が近づけばどの位置でも反応しました。
思う動作になりました。
・後付け用シートヒーター コントローラ、スイッチとヒーターシート2座席分4枚セット 4,400円 AliExpress
・トリプルスクエア(XZN/3重四角ネジ) M12 1,200円 Amazon
・ステルススイッチ 1,100円(1個価格) 2個 Amazon
・ヒューズブレード 15A(ヒーター電源取出し)
・管ヒューズフォルダ(ACC電源保護)
・電源延長線3本2m程度(ヒーター、ACC、アース線)
・自己融着テープ
・ハーネス用布テープ
・インシュロック
・アルミ板(コントローラー取付)
・コントローラー取付ネジ
・キボシ端子
(デフォルト・オフ回路製作)
・リレーG5V-2 DC12V 2個
・ステルススイッチ 2個
・接続コネクタ(ステルススイッチ、操作スイッチ分離用)2組
・逆流防止ダイオード 4個
・リレー収納用空ケース
・ブチル両面テープ
(ヒータースイッチ塗装)
・耐水ペーパー 600、400番
・マスキング紙テープ
・黒色スプレー缶
・クリアスプレー缶
・トリプルスクエア(XZN/3重四角ネジ) M12
・ラチェットレンチ
・ラジオペンチ2本(Cリング取外し、再取付け)
・リーマ(穴拡大工具)
・ハサミ
・カッター
・M13スパナ(ヒーターボディアース取付け部のナット)
・はんだこて
・テスター
・マジック(マーキング)
・通線用ワイヤー(呼び線)(フロア下通線作業使用)
・ホールソー 径20mm
・呼び線(通線ワイヤー)
・精密マイナスドライバー (スイッチ分解)
■ ■ ■ X1 F48 20i 後期モデル 関連記事 ■ ■ ■
■番外編
・X1 F48 マイナーチェンジで、「仕様変更になってカタログや公けになっていない、気が付きにくい部分」をちょっとまとめてみました。気になる方は下記からどうぞ・・・。
「BMW X1 F48 前期と後期のちょっと気が付きにくい変更部分のまとめ」
・当方が採用したインテリア装飾パーツ紹介
「採用した内装装飾パーツ紹介 BMW X1 F48 LCI 20i 後期
■過去記事
純正フットライトを常時点灯させる。BMW X1 F48 LCI 20i 後期
純正フットライトの電球色をLEDテープで白く明るく。BMW X1 F48 LCI 20i 後期
iDrive ウォークマンアプリで楽曲情報を登録しインポートする 。BMW X1 F48 LCI 20i 後期
コンソールにワイヤレス充電器装着とドリンクホルダ照明追加 BMW X1 F48 LCI 20i 後期
後付け BSM ブラインド スポット モニター取付 BMW X1 F48 LCI 20i 後期
後部座席のリクライニング ストラップをグリップ式に。 BMW X1 F48 LCI 20i 後期
後部座席アームレストのストラップを取手(フック)化 BMW X1 F48 LCI 20i 後期
後付け BSM ブラインドスポットモニターの表示灯形状を変更 BMW X1 F48 LCI 20i 後期
レザークラフト シートベルト タングプレート カバーの製作 BMW X1 F48 LCI 20i 後期
後付け サイドカメラとフロントカメラ取付 BMW X1 F48 LCI 20i 後期
360°ドライブレコーダーに入れ替え ユピテル ZQ-32R BMW X1 F48 LCI 20i 後期
バック時の純正ゴング音をコーディングで無効にして音を小さく好きな音に BMW X1 F48 LCI 20i
リアシートに後付けシートヒーターを装着 BMW X1 F48 LCI 20i 後期(当記事)
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