キッチン換気扇をレンジフードに入替え
だいぶ前にIHクッキングヒーターを据付けましたが、この時換気扇はそのままにしていました。
この換気扇は運転停止は手動、風量も一定で変えられません。特に冬は部屋の隙間から冷気が入ってその近くにいると寒い思いをします。
入れ替えたパナソニックのIHクッキングヒーターには、レンジフードと連動する機能があり、これに対応するレンジフードと入れ替えることで運転と停止、風量も調理の状態で変えてくれるようになります。
👉主な目次
・型式を決める
・必要な部材は
・換気扇撤去
・アース線
・レンジフード取付
・ダクト接続
・幕板を取付
・連動設定
レンジフードの機能について良くわかっていないこともあるのでいろいろ調べていくと、レンジフードは現行品でなくてもパナソニックのエコナビ機能があれば廃盤品でも先ほどの機能を有していることがわかったのでこれで十分です。ただ、当家のIHヒーターは現行品でないので、レンジフードとは運転を連動するだけで、細かなファン動作はレンジフードの方ですることになります。
その後の型式はIHヒーターからも細かな情報がレンジフードに伝えられ更に細かな動作をするようになっています。そこまで求めないので安い価格の廃盤品で良いかと割り切りました。
レンジフードの入替するのは初めてのことなので色々勉強しながら調査しますが、1つ心配事があります。
今の換気扇のあの大きな三角に張り出したフードが無くなると隠れていた壁が出て来ることになります。
このとき側面の壁タイルが貼られていない部分があるとしたら、個人では手におえないし、見栄えも良くないので気楽に入替ようとする気にはなれません。(タイル貼りは業者に依頼要。)
そこで事前調査として、レンジフードに入れ替えた場合に露出する範囲となる換気扇フード手前の三角部分を外してみます。
両サイドにネジ2本だけでしたので簡単に外れました。スイッチ線の長さに助けられ少し降ろすだけで壁が見えました。
換気扇の側面壁は入れ替えてもタイルがあることがわかり、入れ替えても問題はないことがわかりました。
ということで、IHヒーターと連動するエコナビ機種を探しますが、ネットで検索していると機能的には廃盤品でも十分だとわかりました。
型番を決めるには、据え付ける場所のサイズをいくつか計る必要があります。
据付説明書はダウンロードできますのでこれを見ながら確認して行きます。
1.レンジフードの幅(レンジフード本体を決めるため)
2.吊戸棚の高さ(幕板サイズを決めるため)
3.吊戸棚の奥行き(吊戸棚面と、レンジフード面とがそろうかの確認(個人的理由))
1.の現状のレンジフード幅は750mmでしたので「FY-75」になります。色がシルバーであれば末尾に-Sが付きます。
2.は600mmでしたので、別売りのレンジフードの前パネル「幕板」の型式選定のため、幕板仕様表の高さサイズを564mm(この564mmというサイズは、レンジフード操作部高さが35mmあり、564+35=599mmとなります。)そして、レンジフード幅は750mmでしたので、FY-MH756Dになります。色がシルバーですと、末尾にSを付け、型式は「FY-MH756D-S」となります。
3.は370mmでした。レンジフード本体奥行きは343mmで、幕板の前後調整範囲が365~385mmとなっているので、操作部の厚み(35mm)を除いた幕板面はが吊戸棚と面一(面が揃う)に出来ることが確認出来ました。
それから、当家の場合は吊戸棚と壁の間に据え付けるため、側面に使う「横幕板」は不要になります。
当家の現状は普通のプロペラ換気扇です。
よってレンジフードへの交換には下記の部材が必要になります。
①換気扇枠の耐熱化
屋外のフードはそのまま使いますが、壁の貫通部分枠は木材なので別売りの木枠用不燃カバーが必要になります。
サイズは30cm枠でしたので、「木枠用不燃カバー」 型式は、FY-KYC25になります。
②排気形状を変換
レンジフード排気は丸ダクトなので、現状の四角い換気扇枠をダクト形状の丸形に変換する「取付枠アダプタ」、型式FY-AC256(ダクト径150mm)が必要です。
③レンジフードだけでは、内部が丸見えです。側面や前面のカバーが必要です。特に前面カバーはほとんどの事例では必要だと思うのですが、別売りとなっています。今回は吊戸棚と壁の間ですので、前面(前面幕板)だけ必要になります。
④排気ダクト
ダクト長さは、1m程度を用意します。
今回の材質は「鉄」です。各自治体によって、ダクトの施工位置の指定、断熱材等の使用などが異なる規定があるので調べておきます。
⑤電源
現状の換気扇フードを外さないとどうなっているか判らないのですが、おそらく普通に埋込みコンセントがあると思われます。アースについては、レンジフードの取付説明書にはアースはレンジフード本体に直接接続する仕様になっています。
実は以前に、別のアース配線時に、当家の換気扇用のコンセントにはアースがないことを想定していたのでアース配線を行った際に換気扇下の壁コンセントまで通線しています。
(当時の画像)
これをレンジフードまでもう少しを通線して延伸します。
よって、コンセントは予備品もあるので電源関係の購入品はなしとします。
はじめに
・IHヒータ保護の為、板か、段ボール(枚数重ね)をして落下物に対して保護します。(部品や工具を落とすことはありえるので。)
・換気扇の電源をオフにしますが、コンセントプラグが見えない場合は、関係するブレーカを切ります。
①換気扇のフードのフィルターを外します。
②換気扇フードの三角形の部分を外しますが、両サイドにネジ2本だけでしたので簡単に外れました。
完全に降ろすには、スイッチの配線コネクタを外さないとだめでした。フード持ったままなんとか抜きました。
③換気扇を外します。化粧枠と羽根を取り外します。
④換気扇の上部で止まっている止めネジ(ツマミネジ)を2本緩めて、下部の固定ネジを外します。換気扇本体を外します。油でベタベタ。夏の気温でさらに増してます・・・。
⑤最後の大物、換気扇フード本体を外します。先に、電源プラグを抜きます。壁に固定の木ネジ2本を外し、後の2本は引掛けなので緩めるだけにします。長年の油分とかで貼り付いているのか、さらに力を入れると「メリメリ・・・音」(タイルが剥がれたか?・・)がして外れました。が、
まさかのコンセントの位置・・・。ダクトに近い予感。コンセントの移動手間が増え・・・た。
⑥この時だけなので拭き掃除してスッキリしておきます。
取付位置(壁中)にネジか打てる桟があるか調べますが、壁(合板)に釘が打たれているラインは桟があるという事です。
場合によっては、固定仕方を変えなければなりませんが、レンジフード付属の4本ある取付金具の2本だけは長辺を壁面にしても良いと記載があり、何とかなりそうです。
ネジをねじ込んで見ます。合板の厚みだけなら直ぐ軽くなるはずです。
合板厚みを過ぎても固いので大丈夫でしょう。手持ちの木ネジで多く固定しました。
以前に通線しておいたアース線を上のレンジフードまで壁中を通線します。
これはレンジフードへの入れ替えを決めていたので、換気扇下の壁にある埋込みコンセントまで通線しておいたのです。
換気扇下の壁の埋込みコンセントまで通線していたアース線を換気扇枠の隙間から出します。ここはレンジフードで隠れる領域です。
いつものように針金を通線して、末尾にアース線をくくって引っ張って通線します。
壁の換気扇枠の隙間には断熱材もあってなかなか出てきません。そこで途中に穴を空け一旦ここで引出して、最終目的地へ出すことにしました。
※「電気工事士法」により、 配線やコンセントなどの新設、増設などは電気工事士の資格が必要です。
天井からぶら下がっている既設コンセントがちょうどダクト真上になるので、熱対策の為隅に移設します。
①電源が切れていることを確認し埋め込みコンセントを配線から抜きます。
②移設する天井位置にVVFケーブルより大き目の穴を開けます。(針金で探す時の作業性。)
③針金先端をU時に曲げ、開けた穴から差し込んでごそごそ…。VVFケーブルに引っ掛かったら針金を引き、VVFケーブルを出します。
④コンセントを元通り接続します。(画像撮り忘れでダクトが付いています。)
①木枠用不燃カバーを取り付けます。
仮置きするとサイズが大きかったのです。そうゆうものなのかと取説を読むと切断しなさいと。当方の嫌いな作業「切断」がまさか今回に起きるとは・・・。
説明書記載では切断しやすいと書いていましたが、いやな予感的中。石膏ボードですね。風があった日なので粉が舞い上がり、全身粉だらけになりました。もうイヤ。更に不幸が。イヤイヤ切ったからか、どう計り間違えたか、切断のサイズを間違えました。
幸いにも端切れを再利用できこれで済ませましたが。
②取付枠アダプタを取り付けます。
その前に、付属のパッキンテープを全周に貼る指示があります。
③付属木ネジで留めていきます。
④3辺に広い隙間があったので耐熱アルミガラスクロス テープを貼っておきました。
ここから以降のレンジフード本体の取付けは、工事説明書を見ながら進めていきます。
レンジフードの付属品を確認します。(受取ってすぐ確認はしていますが。)
①取付け金具を4本(FY-75(90)DED2のみ)を本体指定の位置に取付けます。固定できる壁の状態で、付属の4本ある取付金具の2本だけは長辺を壁面にしても良いと記載があり、多くネジを打ち込めますのでそのようにしました。
②付属の取付型紙を壁に貼る。
これは取付け金具を壁に取り付けるネジの位置が解かるようになっていて非常に便利です。
幕板を取り付ける場合は、この型紙の一部を切り離して壁に貼る指示があります。
後程使いますので捨てないようにします。(実はこの撮影後、吊り戸棚下面と位置を揃えると低すぎたので上に変更しています。)
③取付け金具の付属ネジ4本を型紙の指定位置にねじ込みます。説明書では、本体を引掛けるので、ネジ部5~7mm残して置く。と記載があります。
④取付型紙を剥がし、先ほどレンジフード本体側に取付けた金具4か所を、先ほど壁に少し締め込んだネジ4本に引掛けます。
(少し重いので二人が良いかも。)
⑤水平度などの位置を微調整して締め付けます。ここで前幕板を一旦置いてみて、天井との距離が正しいか確認してから、後の追加ネジを打ち込みます。
①ダクトを接続するための付属品のアダプターを取付けします。
工事説明書に記載がある通り、アダプター内部のシャッター向きにして取付けます。
②ダクトをある程度形作って長さを見て切断します。当方は万能ハサミで切断しましたが、切り口でケガをしないよう厚手の手袋をして気を付けて作業します。
③レンジフード付属のパッキンテープをダクト接続口全周に貼り付けます。
④ダクトは出来るだけ伸ばして接続します。これは空気漏れ防止のためと、接続部をバンドで締める場合に密着させるのに有効です。(当方はバンドサイズがギリギリだったためダクトは伸ばしていません。)
・バンドで閉めた後、ダクト切り口部には、耐熱アルミテープを巻きます。
・ダクトの抜け止めには、工事説明書に記載のねじ止めをしても良いことが記載されていました。これは「必ず」とは指示してありません。
また、工事説明書で、バンドの使用の指示はありませんでした。
⑤本体と同じような感じで、
壁側を接続します。取付枠アダプタとダクトを接続し、接続部に耐熱アルミテープを巻きその上からバンドで締めます。
①アース配線を本体手前の指定の箇所に接続します。(本体の手前上面、圧着端子がついてあります。)
②電源プラグを差し込みます。(プラグは接地側形状が太くなっているタイプ)
取付説明書には、本体の電源コードは、ダクトから離すよう記載があります。このコードは見ため普通のビニル線のようなのですが、耐熱品にしといても良いような気がしました。
③天井のコンセントを端に移設したので、ここでプラグを差し込みますが、コード長が余り、温度が上がりそうな本体面に触れてしまいます。電気工事法ではこのコードは壁には固定できませんので、ステップルを壁に軽く打って、余った長さのコードをバンドなどで吊るしておきます。
ここから以降のレンジフード本体の取付は、工事説明書を見ながら進めていきます。
レンジフードの付属品を確認します。(受取ってすぐ確認はしていますが。)
幕板を取り付けます。
説明書に従い、フックを取付けます。
作業の初めで使った型紙の一部が幕板取付型紙となっています。
型紙から指定の一部を切り取って取付位置に貼ります。
幕板の付属部品を使い補助金具を取り付けます。
当家の場合は、壁と、吊戸棚に固定です。
ここで、壁側のみ、タイルとの厚み差があるのでこれでは幕板と固定フックとの位置が合わないので、金具の下にタイルと同じ高さになるよう板等を挟まなければなりません。
幕板のフックを押し込んで終わりです。
・最後に、
付属品のオイルキャッチ、フィルターを取付けます。
・レンジフードの換気連動モードは最初から設定されているのですが、レンジフードとIHヒータ面の距離設定をしないと細かな運転をする為に上手く動作しないと記載されています。
当家では、850mmあるので、初期で点灯する「常時」設定となります。
ここから時間を使いました。
先の距離設定は出来たのですが、さて、運転してみるかと操作したのですが、どのボタンを押してもピーピーピーと弾かれ運転出来ず、改めて工事説明書の施工手順をよく読むと、試運転の順番が整流板を装着してからとなっていました。
それで、整流板をよく見てみると、左奥に1箇所マグネットスイッチの検知部のような箇所があることが判明し、装着すると運転する事が出来ました。
整流板が取付いていないと運転できないとは、この工事説明書の動作確認の説明の中に目立たない記述がしてありました。
当方が説明書記載の動作確認をせずに、いきなり初期設定に行ったのでこのことが飛んでしまったのです。
・次は、IHヒータ側の連動が有効になっているかを確認。確か据付時に非連動にした記憶があります。
手前のローディングパネルを開くとこの設定ボタンがあります。長押しで変更が出来ます。やはり非連動にしていましたので、連動に変更します。
・レンジフードのモードをエコナビにしておき、IHクッキングヒーターの電源を入れます。この時点ではレンジフードは動作しません。
IHの調理スタートでレンジフードの運転が始まりました。
(これは次で書いてますが、照明連動動作において気に入らない点となりました。)
・照明も連動設定にしたのですが使い終えた後の調理スタート「切」で消えてしまいます。ここはIHの電源切でオフとしてほしい所でした。
良いこともあります。調理中に照明を切っても、使っていない時に照明だけオンしても、次回使用時にはIH連動で点灯してくれます。
・「エコナビ」にしておくと、調理物の温度状態で風量が変わります。
・テスト時には、何も調理していないので弱運転になっています。静かです。
・「エコナビ」で使用中に風量を手動操作するとエコナビ運転は停止になりますが、次回使用時に電源を入れると、「エコナビ」に戻っています。これは良いです。(使用中にエコナビボタンで再びエコナビ動作になります。)
・レンジフードの残置運転設定をしておくと、調理を終えIHヒーターの調理スタートを「切」にしたら、部屋のにおいをしばらく排気します。残置運転は、使用していた風量から1段下がり、風量が徐々に下りながらやがて止まりました。
一番弱い「弱」で少し使ったぐらいでは15秒程で止まりました。
・掃除に関しては、油分の取れやすい加工がしてありますが、実際に掃除する時にどうなのかです。
(フィルターは、親水性(セラミック系)、羽根、オイル受け皿は、はつ油塗装(フッ素)と記述があります。)
・油飛散運転の効果は半年とか、1年経過してから見てみます。
→ 感想 水と皿洗剤では、完全には落ちません。湯+皿洗剤で簡単に落ちました。
キッチン用の油汚れに使う洗剤は不要です。
■本体
・レンジフード(エコナビ)FY-75DED2-S (パナソニック) 45,800円
■別売品
・幕板 FY-MH756D-S (パナソニック) 3,585円
・取付枠アダプタ FY-AC256 (パナソニック) 2,130円
・木枠用不燃カバー FY-KYC25 (パナソニック) 2,943円(別売り計3点を、ポイントで958円引き)
■その他部材
・鉄ダクト 径150mm 長さ1m(縮時) (ネットで昨年購入 購入先不明)
・ダクトバンド(ステンレス) 2本 850円 (Amazon)
(工事説明書では、バンド使用の指示はありません。)
・耐熱アルミガラスクロス テープ
・シリコン(壁穴ふさぎ)
・木ネジ(フード固定強度増)
・ステップル(電源コード熱保護)
・インシュロック(電源コード熱保護)
・ドリル(ドライバ)
・ドライバー
・針金(通線用)
・万能はさみ(ダクト切断)
・厚手手袋(ダクト切時手の保護) など。
・照明(薄暗かったため)
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