階段下収納を壁の貼替えをしないで作る

階段下収納

昔この階段下のスペースがもったいなぁと思ってました。しかし、当時は収納に困っていなかったのと、内部構造がよくわからず近くのコンセント穴から覗いてこれは面倒だと思って放置・・・。
それら5年以上忘れていましたが、屋内外の水道管の交換を進めることにしました。
 訳は屋内が水道管は金属管(内部は樹脂コーティング、でもねじ切った接続部は錆びやすい。)で2階にも配管があり、もし強い地震とかあったら特に心配だからです。屋内すべてをやり直すには、屋外のメーターの後にあっちこっち分岐し、ベタ基礎で埋設になっています。これは掘り返すこともできないので、メータ後からやり直し1か所集中分岐するためです。
話がそれましたが、工事にはこの壁を開口することになるので、どうせなら収納を作れば配管工事もできるというものです。ということから検討してみようとなった訳です。

👉壁を貼り替えないシリーズ

 
開口
収納予定の壁開口位置のすぐ横にコンセントがあり、ここのコンセント穴から内部の様子を見るしかないのですが、以前あきらめた時にもここから確認してみたのですが、見たい方側すぐに柱がありあまり気乗りしなかったので軽く諦めました。
今回は自分の足りない知恵を絞りました。
実は乗り換えた車から外した後付けバックカメラを使って内部を観察するつもりでしたが、使おうとしたら勝手に故障してしまっていました。我ながらいいアイデアだと思ったのに残念です。
気を取り直して今度は小さい手カガミをコンセントを外した穴に差し入れ、さらにライトを手カガミに当て跳ね返った光で中を照らしその様子を見ました。
その先にはメジャーを壁中の横胴縁上伝いに乗せ送って開口部予定部の障害物を確認しました。
メジャーを550mm進めたところで何かに当りました。カガミで見る限りおそらく間柱の様なものが見えました。
使おうとしている扉幅は590mmで、柱と間柱間隔より扉の方が広いですが、扉を開けた時に柱が見えるのは問題ありませんし、この柱間隔幅ならそんなに大きなものは入れないので問題なさそうです。
次に、縦(上下)方向ですが、カガミでの確認が難しいですが、上はカガミを斜めにして何とか見てみると、上630mmに横胴縁がありました。
上は階段の角度的に階段の斜め部分が扉に掛からないようです。
下方向はメジャを下して行き、一番下で当り床上すぐに横胴縁があるくらいのようです。
二重確認の意味から、先ほどの計測記録を元にいつもの手法で、確認し障害物があった辺りを、壁に裁縫針を差して照合して行きます。
630mmにあった横胴縁のさらに上はカガミでは確認できなかった範囲を裁縫針で確認すると、30cm上の930mmにも横胴縁があり予定する扉の上部とちょうど重なってしまいます。もう少し上であれば枠の固定に使えたのですが残念です。切断するのは仕方ないです。
開口部真中辺りにも何かないかとカガミでも確認できなかった上部とを裁縫針をブスブスと刺して確認したところ、柱間には横胴縁だけのようです。
これで重要な構造物なく開口する事が出来ます。階段下収納階段下収納

扉枠を取付けるにあたり、今の壁と壁紙の貼替をすることなく済ませるように壁開口は枠にピッタリのサイズに開けなければなりません。
そのために、先に扉のサイズに合わせた大きさの枠を組立て、その枠を壁に当てて開口ラインをマーキングします。
上下方向の開口位置ですが、理想はドア同様に床面に扉枠の下部をピッタリ置きたいです。
壁と床のあたりの構造は普通このようになっているようです。階段下収納
下の図のように、もし床面(幅木)位置に何か障害物があった時は扉枠を上に上げなければなりませんが、開口した上部はその上がる分開口すれば扉枠は幅木の上に変更できます。階段下収納
ですので作業順として、最初に床面に合わせて開口して、下図のように床面に何もなければ幅木を切断し床面に扉枠を固定します。階段下収納
さらに注意することがあります。
横胴縁は壁(石膏ボード)を固定しているものですが、今回の開口では4本切断することになります。
ということは切りっぱなしでは横胴縁が固定されなくなり壁が揺れてしまいます。
左側は開口時に横胴縁を一部残して柱に横胴縁が固定されています。右側は開口したら内部から間柱と固定作業ができます。

細かな所は壁を開口して見ないと判らないので、想定できる範囲でおおよその木材を購入します。
構造用に使う赤松は表面の荒いのであまり余っても使わないので最低限と思う本数にしました。
木材は長い方が割安なので切断手間が増えますが、どうせ切断作業はあるので割り切り長い木材を買います。

枠
扉枠を組み立てます。
板4枚で枠をねじ止めしただけの物です。
左側の縦だけ板幅を細いのに変えています。理由は柱に当るので、奥行きを40mmにしています。
柱に当る部分の切欠けは、不明な部分もあるので開口してからにします。
そして表に出る部分だけ、他のドアと似た色に塗装しておきます。先に塗るのは後からだと壁紙を汚してしまうからです。階段下収納
壁に扉枠をあてて扉枠の外周をマーキングし、実測値でも確認します。階段下収納

壁
マーキングができたら先に、壁紙のみカッターで切ります。効果は不明ですが、ノコで切った時に壁紙が破れたり避けたりしないかと考えただけです。今回は壁紙を貼り替えないので、壁紙切り口をきれいに残したいためです。
金ノコはやめてカッターで切断します。切断を何度も繰り返すのが面倒ですが、切断面が金ノコよりきれいに切れます。
石膏ボードをゆっくり厚みに対して一度で切らず少しずつ繰り返し切って行きます。
同時に掃除機で舞う粉を吸います。(飛散が嫌いなので…。)

そして、横胴縁などの木材に当るとここだけは金ノコで切断です。
無事開口できました。気になっていた右側は間柱で事前の確認通り幅が40mmで当たりました。
それと、床面にはなにも障害物はなかったので、この開口位置で進められます。

階段下収納
階段下収納
扉のこの間柱が入りますが、普段扉は閉まっているので見えません。
それよりも扉部分に階段斜め部分がないことの方が良かったです。
目当てだったトイレの水道管も見えました。
そして残した幅木。扉枠の底面には何も障害物はなかったので、扉枠を床面に合わせるため幅木は切断します。

枠
上下の枠の左側の柱に当る部分を切り欠けます。柱にきつめにはまるよう切り欠け出来ると枠の固定力も上がりそうです。階段下収納
扉枠に当木を当てて四隅均等に叩いて左の柱と右の間柱にはめ込みます。階段下収納
かなりきつくはまり簡単には抜けないと思いますが、絶対ではないので扉枠内側からネジ打ちします。
切断した横胴縁と扉枠をネジ打ち、不可能な所は木片をボンドで固定します。(これでも強度出そうなので。)

ここで夕方なので、扉枠と壁の間をシリコンで埋めます。一晩経てば、明日の作業では触れても大丈夫ですし。
階段下収納

扉
床下から風が入ってくるので内装はまだですが、早々に扉を取り付けます。
再利用の扉についていたヒンジで扉枠に取付けます。
取手は、扉にもともと付いていた位置は低いので、余っている別の扉の取手を外し使います。立ったまま開けれるように上部に取付けます。階段下収納
扉ロックには中古のドアキャッチがあったのでこれを使いました。

 

階段下収納
いよいよ「一人個室」にこもって床を貼る作業に入ります。階段下収納
基礎上にある土台に受けを水平と高さ見ながら、床板幅間隔で根太を渡して床板が乗るように渡していきます。階段下収納高さが低いこの収納に入ることはないと思いますが、床板を桐にしたためもし乗ると強度がないので、根太の間に板を渡し沈んで割れないようにしました。これで補強は十分なようですが、念のため一番乗るかもしれない部分の真ん中に床束を置きました。
床板の材質を桐にしたのは、合板の切断が楽で価格が安かったからです。

階段下収納階段がL字に曲がっている階段下の部分はこの収納の床と壁は斜めになるので根太斜めにします。
階段下収納先ほど安いからといって床板を桐にしましたが湿気を吸排するようですので自分勝手に納得した感じです。階段下収納
床下面の木材は防虫の為にスプレー塗装しておきました。(ウッドデッキなんかで使うような物で効果は?です。)
根太が水平になるよう水平器で見ながら床束の高さを調整します。

ここで一旦作業はを終え、床を貼る前に先に壁を貼ります。

照明
昼間でも薄暗いので照明を考えます。
壁を貼る前に配線をしておきます。
スイッチを以前物入れで施工したようなドアスイッチ式にします。階段下収納
照明はあまっているLED電球1Wを使います。この電球は通常サイズのE26サイズなので市販のレセプタクル(ソケット)を購入します。
電源は階段足元にある埋込みコンセントから分岐し(分岐は埋込みコンセント裏にある送り空き端子にVVFケーブルを挿すだけです。)
ここから配線は簡単に階段下のこの収納部屋に出てきます。
通常見えない内部なので露出コンセントで新設します。階段下収納
スイッチに配線を半田付けします。
スイッチを経由して、プラグキャップを付けます。
扉閉でスイッチが押さわる位置にスイッチを固定します。
扉は木製なので開閉を繰り返すうちにスイッチで凹んで効きが悪くならないようアルミ板を取付けます。階段下収納
これでコンセントに差し込んで開閉確認をして照明は終わりです。階段下収納

 
階段下収納 横胴縁
壁を貼るには、このままでは壁を固定できる構造ではありません。普通は長い板で横胴縁を渡していくように取付けて行きますが、材料の都合もあれば、当方も素人、部屋でもないので壁が貼れたらよいだけと手抜きで横胴縁材料は短いもので行いました。
どういうことかというと、次の画像の様に壁を釘で固定する部分だけがあればいいのです。また、材料は開口した壁についていた横胴縁も再使用します。階段下収納上部もこんな感じで付けていきます。
階段下収納上の空間がもったいないので棚を2つ程考えていますので、固定できるよう専用の横胴縁を取付けます。
専用と言っても棚の棚受けを固定する板を取付けるだけです。階段下収納
反対側は、階段の段裏に棚受け板が固定出来ます。
壁を貼って行きます。隙間風が入らないよう隙間なく貼ります。
今回使った壁板の材質は、意外と合板の厚みが2.5mmでも想像していたより高かったので、合板より少し安かったMDF(中密度繊維板)という板にしています。湿気(カビ)にはどうでしょうか?
階段L字の斜め部分には、開口した石膏ボードの壁がもったいないので収納の一部の壁板として再利用しました。
階段下収納
床
いよいよ床を貼ります。
床板は柱など構造物の凸凹に合わせ切欠け加工します。
ケガや衣服が引っ掛からないよう丸頭の真鋳釘で止めていきます。
階段下収納私としてめずらしくきっちり切り欠け部分のサイズが合いました。
階段下収納階段下収納


階段下ということもあり形状が複雑なので壁板の切断が面倒です。階段下収納

壁は隙間風が入らないように貼って行きます。階段下収納
階段下収納
仕上げに広く開いてしまった隙間にはシリコンを塗布します。(虫侵入も兼ねて)
1mm未満の隙間は通気も必要なのでそのままにします。

別の床下に置いてある塗料などをこの床下に置きたいので、入口の1枚だけ点検口も兼ねてフタにするために切断します。階段下収納階段下収納その後、この床下スペースがもったいないので、屋外で保管できるような物が収納できるように改造しました。
と言っても開口部を広げただけですが、根太が邪魔である工夫をしました。
興味のある方はこちら「階段下収納の床下にさらに収納できるように改造」で。
 
棚
収納の上の空間がもったいないので棚を作りますが、内部では人が立ち上がれない高さで、中に入ってひざをついた状態で棚に物を乗せることになります。重いものは大変なので、棚は小さい物、または軽い物対象になります。階段下収納階段下収納
壁を貼る前に用意した棚用横胴縁に棚受けの板を固定し、その上に棚板を載せてネジか釘で固定するだけです。階段下収納
棚は箱物を乗せるので棚板ではなく、長板前後2枚渡しとしています。階段下収納

水道管
そして目的の水道管はと言うと・・・
水道管の交換用の点検口を用意します。と言っても一部の壁を外せるようにしておくだけです。

階段下収納フタをした様子・・・。階段下収納後日
高架ポリエチ管を通して・・・(屋内の他も通しましたよ。通しただけですが。)
階段下収納 高架ポリエチさらに後日、屋内外水道管更新工事が始まり・・・
他の箇所も含めて業者さんで接続。
階段下収納 高架ポリエチここは完了しました。
・おまけ
通している最中の「暴れる高架ポリエチ管」巻きクセがあり管も固いので作業に苦しみました。水道管 高架ポリエチ
■収納完成の様子。階段下収納階段下収納階段下収納

 
購入品
木材
・扉枠、床、棚用 W90×D20×H1820mm 3本
W90×D20×H910mm 1枚
・床(根太) (赤松)W30×D30×H1820mm 2本
・壁(横胴縁用) (赤松)W30×D19×H1820mm 1本
・床板 (桐)W300×D10×H910mm 4枚
・壁板 MDF(中密度繊維板) 910×910mm 4枚
・床束 Max550mm延長 2本
・真鋳製釘(壁、床固定) 80本
・レセプタクル E26  1個
・露出コンセント1個
・木材防虫スプレー(ウッドデッキ用)
合計10,000円ほど

材料(手持ち)
・部屋で不要になった収納両扉の片側
・ドアキャッチ(扉閉)
・木ネジ(長さ 30mm、50mm、70mmなど)
・シリコン白色(扉枠と壁紙接合、内部の隙間埋め)
・木目塗料(水性、刷毛塗)
・VVFケーブル1.5m
・プラグキャップ
・木材(端材)

工具
・金ノコ
・のこぎり
・ドリルドライバー
・カッター
・ハンマー
・メジャー
・水平器
・刷毛
壁うらセンサー
・裁縫針(壁中障害物探し)
・掃除機(石膏ボード切断時の粉吸引)

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